2026年の長野県経済の展望<2026.1.26>

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最終更新日: 2026年1月26日

2026年は年初から変化が

 2026年が始まりまだひと月も経っていませんが、国内の政治には大きな変化が生じています。1月23日に開幕した通常国会の冒頭で衆議院解散が宣言され、総選挙が行われることになりました。一方でマーケットもこれに反応し、解散報道が出た直後には日経平均株価の終値が最高値を更新するなど、年始早々慌ただしい動きとなっています。
 このように始まった2026年ですが、今年の長野県経済はどのような見通しになるのでしょうか。私ども長野経済研究所による調査結果(※詳細は「経済月報2026年1月号」に掲載)などを基に紹介したいと思います。

日本経済は緩やかに回復

 まずは、国内全体の経済見通しからみてみたいと思います。当研究所が独自に集計した2026年度の日本の実質経済成長率の見通しは、前年度比+0.8%と、2025年度の+0.9%に続いて緩やかな回復が見込まれます。
 この要因として、人手の確保や物価高への対応を背景とした賃上げ等により、引き続き給与の改善が見込まれ、個人消費は緩やかに増加すると予測されます。また、住宅投資は前年の減少から下げ止まり、設備投資も省力化・デジタル化投資が下支えとなり堅調な見通しです。こうした内需の増加に加え、米国の関税政策の影響緩和などから輸出も改善するとみられます。

長野県経済も回復基調をたどる

 長野県も全国と同様、内需の拡大や外需の持ち直しを背景に回復基調をたどるとみられます。当研究所が推計した2026年度の長野県の実質経済成長率は、前年度比+0.9%と、2025年度の+0.3%からプラス幅が拡大する見込みです。
 個人消費は、政府の総合経済対策の効果もあり、消費者物価の伸び率が鈍化するほか、慢性的な人手不足を背景に高めの賃上げ率が維持され、雇用・所得環境の改善が続くと予想されることから、前年度並みの伸びが見込まれます。住宅投資は、人件費や資材価格など建築コストの高止まりや金利上昇などが下押しするものの、コストを抑えた建売住宅や、都市部およびリゾート地での旺盛なマンション需要などを背景に、新設住宅着工戸数は持ち直す見通しです。
 設備投資は、人手不足への対応から省力化やデジタル化を目的とした投資が増加するとみられます。公共投資は、南信地域を中心とした三遠南信自動車道やリニア中央新幹線の大型工事に加え、道路・橋梁の補修や治山・治水工事などが継続し、安定した工事量が見込まれます。

経済に影響を与える国内外のリスク要因

 2026年の経済に影響を及ぼすリスク要因としては、海外では米国の通商政策による米中貿易摩擦の再燃懸念や、過熱した人工知能(AI)投資の反動による株価調整のほか、台湾問題を巡る日中間の対立激化や、米国によるベネズエラ攻撃、イラン情勢の悪化など地政学リスクの高まりが挙げられます。また、中国経済の低迷も、引き続き輸出を下押しする懸念があります。
 国内では、高市政権による積極財政の下での財政悪化懸念や、それに伴う金利上昇が挙げられます。さらに、人手不足を背景に賃上げは維持される見込みですが、賃上げが物価上昇を下回る場合、消費マインドの悪化によって個人消費が押し下げられる可能性があります。加えて、建設業やサービス業などを中心に人手不足に伴う機会損失が拡大すれば、景気の回復スピードが鈍化する恐れがあり、こうした点に注意が必要となります。
 以上が今後の経済見通しとなりますが、最後に干支に注目すると、今年は「午(うま)年」ということで、馬は力強く駆け抜ける姿から、前進・飛躍・活力の象徴とされています。さらに、「金運や幸運などをもたらす縁起の良い存在」とも言われています。今年の長野県経済が馬のように力強く飛躍し、私たちの生活にも幸運が舞い込むことを期待したいですね。

2026年1月26日放送 SBCラジオ「あさまるコラム」より

 

 

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