年齢よさようなら「八神純子さんの歌を聴いて」<2022・03・28>

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最終更新日: 2022年3月28日

SBC創立70周年記念コンサートに行って

  先日、21日春分の日に長野市芸術館に、高校生時代からのファンであった八神純子さんのコンサートに行った。

  詳しく言うと「SBC創立70周年記念コンサート」で、同局企画の稲垣潤一さんと共演のコンサートだった。

  会場は80年代に活躍した彼らを見ようと、私と同世代のシニアであふれた。

  実に味わい深いコンサートだったのだが、驚いたのは八神純子さんが当時40年前よりも歌が上手くなっていたということだ。

  八神さんと言えば「みずいろの雨」での透き通るハイトーンボイスがその魅力だったが、それを維持しながら、それ以上の人生の経験40年を入れ込んだ上手さというものを感じた。

  彼女の歌の合間のトークを聞くと、彼女は30年間ぐらいジョギングを欠かさないのだという。あの歌唱力は絶え間ない体力維持やボイストレーニングなど、努力の積み重ねよるものだということがわかる。

  稲垣潤一さんも68歳だというから、再び驚く。当時の独特の歌い方のままだ。彼も相当な努力を重ねてきたのだろう。

年を重ねる毎に上手くなっているアーティストは多い

  彼ら同様に年を重ねる毎に歌が上手くなっているアーティストは多い。私が高校時代の1980年代から現在までを私の勝手な基準で少々振り返ってみたい。

  当時のトップスターといえば「安全地帯」がいる。ボーカルの玉置浩二さんは63歳になるが、当時以上に現在の歌唱力の評価は高く、日本一ではとの呼び声も高い。

  サザンオールスターズは1978年にデビューしているが、いまだにヒットソングを出し続ける奇跡のオバケバンドだ。リードボーカルの桑田佳祐さんは66歳になる。

  ライブ中心のビッグスター浜田省吾さんは、69歳になる。今年に入っての武道館でのコンサートも満員御礼だ。40年前より艶がかった声。相変わらずの長髪で体形も70代を目前に控えた人には見えない。

  いつでも武道館を満員にするのが矢沢永吉さんだ。卓越したステージパフォーマンスも定評がある。プロというものはこういうもんだと生意気な若者をねじ伏せる圧倒的な熱量。彼は72歳になる。

年齢よさようなら「やりたい事をやってみよう」

  このように見ていくと、高齢者と定義される65歳とは何なんだろうかという気持ちになる。

  そもそもこのように年齢を基準にモノを考えること自体が不自然なことに気づく。

  年齢などとは無関係に活躍を続けている人は、アーティストに限らず数多い。

  八神さんはコンサートの翌日のSBCラジオ「ミックスプラス」に出演し、「私たちは年齢にとらわれすぎてはいませんか」と語っている。

 彼女は米国で30年近く生活をしている中で、ほとんど自分の年齢を考えない生活を送ってきた。それが日本に帰ってきてからは「年甲斐もなく」という言葉に多く出会ったという。

  「そうではなく、自分がいいと思ったら、やりたいことはやってみる。その中でどんどんエネルギーが湧いてくるのではないか。日本人は年齢を気にしすぎなのではないか」。

  年齢を言い訳に思いついた行動を止めてしまうことは確かに多い。

  2036年には、日本人の3人に1人が65歳以上となる。その時に「高齢者」と言われる人々が新たなチャレンジを控えてしまったのなら、いかにも勿体ない。

  八神さんの提唱する「年齢を気にせずにやりたいことはやってみよう」というメッセージは、高齢化日本を活性化する重要なキーワードなのだと思う。

 

 

 

 

 

 

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