新型コロナの影響でスキー場利用者は調査開始以降最低に<2021.6.10>
利用者数は3年連続で減少、調査開始以降最低
2020年度(20年11月~21年3月)の県内主要23カ所のスキー場利用者数は、図表1のとおり前年度と比べて38.7%減の延べ270万4千人にとどまり、3年連続で減少しました。
雪不足に加え新型コロナウイルス(以下、新型コロナという)の影響がみられ始めた19年度の440万9千人を大幅に下回り、当研究所の調査開始以降最低となりました。
新型コロナの感染拡大が影響
シーズンを通じて新型コロナの感染拡大の影響が大きく、主要23スキー場の約9割にあたる20のスキー場で前年度に比べ利用者数が減少しました(図表2)。中でも、首都圏など県外の利用者が多くを占めるスキー場や、外国人利用者に人気のエリアは落ち込みが目立ちました。
一方、前年、雪不足が影響し南側斜面や標高の低いエリアなどで稼働日数が減少していた黒姫高原スノーパーク、白馬岩岳スノーフィールド、佐久スキーガーデンパラダは、利用者数が前年を上回りました。ただ、いずれも例年の水準には届きませんでした。
新型コロナへの対応として、各スキー場では、レストランなど屋内設備における飛沫防止対策、レンタル用品の除菌・消毒、ゴンドラキャビン内の換気などあらゆる対策を講じるとともに、そうした対策の実施状況をSNSやホームページ等を通じて積極的にPRし、感染不安の払拭に努めました。
通年型営業体制の強化
こうした状況下、県内のスキー場では、新たなゴンドラの設置など、将来を見据えて誘客環境を整備する動きもみられました。こうした取り組みは、冬季だけでなく、夏季の誘客を図るものでもあり、各スキー場では通年型営業体制の強化が進められています。
※「2020年度県内主要スキー場利用動向調査」については、経済月報2021年6月号のトピックスで詳細をレポートしています。ぜひ、ご覧ください。
(2021.6.10)
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