従業員の健康増進に取り組む「スポーツエールカンパニー」<2021.4.26>

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最終更新日: 2021年4月26日

東京五輪まで残り3カ月、アスリートの活躍も話題に

 東京五輪の開幕まで残り3カ月を切りました。東京都・大阪府・京都府・兵庫県に3度目の緊急事態宣言が発出されるなど心配な状況も続いていますが、五輪開催に向けて準備が進んでいます。
 そうした中、最近では水泳の池江璃花子選手の病気を乗り越えての見事な復活や、ゴルフの松山英樹選手の悲願のマスターズ制覇など、アスリートの活躍が大きな話題となり、改めてスポーツの素晴らしさや人々を感動させる力を実感させられます。
 一方で私たちがスポーツを行う際は、勝ち負けや競技そのものを楽しむことに加え、健康のためという側面もあると思います。そこで今回は、スポーツによる健康増進をテーマに、それを支援する企業の取り組みなども紹介します。

スポーツ実施率が低い働き盛り世代

 まず、我々一般市民は普段どれくらいスポーツを実施しているのでしょうか。スポーツ庁が昨年行った「スポーツの実施状況等に関する世論調査」の結果によると、週1日以上運動やスポーツをする20歳以上の男女の平均は59.9%となっています。これは前年の53.6%から6.3ポイント増加しており、20代から70代まで男女全ての年代層で前年を上回っています。
 ただ、年代別に実施率をみると、最も高いのが70代で約75%、次いで60代が約65%となっており、いわゆる働き盛りと呼ばれる20代から50代の実施率はいずれも6割未満と平均を下回っています。
 また、運動やスポーツを実施する頻度が減った又はこれ以上増やせない理由としては、「仕事や家事が忙しいから」が最多となっており、働き盛りの世代を中心に、仕事や家事以外の時間をなかなかスポーツに割くことができないという状況がうかがえます。
 従って、例えば会社勤めをしている方々が健康的にスポーツを行う日常を定着させるためには、一日の大半を過ごす職場においてスポーツに親しめる環境を創り出すことが重要と考えられます。

社員の健康増進に取り組むスポーツエールカンパニー

 スポーツ庁では、スポーツ競技に限らず、朝や昼休みの体操など運動機会の提供や、階段の利用や徒歩又は自転車通勤の奨励など、従業員の健康増進を目的としたスポーツの実施に積極的に取り組んでいる企業を、「スポーツエールカンパニー」として認定しています。
 2017年度から毎年認定を行っており、21年1月に発表された最新版では全国で623社が認定され、このうち、長野県内の企業も4社が含まれています。
 スポーツ庁が公表した資料によると、県内企業の主な取組内容として、千曲市のエムケー精工(株)では常勤保健師による情報発信やスポーツ活動をポイント加算できる研修マイレージ制度、社内スポーツイベントへの助成等を実施しています。また、下伊那郡高森町の(株)協和精工では毎月1回、就業時間中の全員参加のエクササイズやスポーツジムの設置、身につけて歩数や消費カロリーなどを計測できる活動量計の配布とその結果報告、部活動への奨励制度等を行っています。
 さらに、長野市の高木建設(株)では健康セミナーを開催し筋肉や関節などの運動機能の衰えを防ぐロコモ体操を実施しているほか、松本市のルピナ中部工業(株)では月に1度インストラクターの指導によるエクササイズに取り組むなど、各社で工夫を凝らしたユニークな試みが行われています。

働きながら健康増進に取り組める環境整備を

 今回の認定では、新型コロナの影響で在宅勤務やオンライン会議等が主流となり、従業員の運動不足やコミュニケーションの減少による心身の不調を予防・軽減する観点から、自宅でもできる運動を動画で配信する取り組みや、WEB会議システム等を活用し職場と在宅勤務者とで一緒に運動やスポーツを実施する取り組みなども多数申請されたようです。
 こうした企業の活動により、働き盛り世代でも日常的にスポーツに親しめる機会が増え、働きながら健康増進に取り組める環境が整っていくことが期待されます。

 (参考)スポーツ庁「スポーツエールカンパニー」

        https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/sports/mcatetop05/list/1399048.htm

 

2021年4月26日放送 SBCラジオ「Jのコラム」より

 

 

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