雪不足と新型コロナの影響でスキー場利用者は減少<2020.6.10>

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最終更新日: 2020年6月10日

 利用者数は2年連続で減少、調査開始以降最低

 2019年11月~20年3月の長野県内主要23カ所のスキー場利用者数は、図表1のとおり前年度と比べて8.6%減の延べ440万9千人となりました。
 雪不足や軽井沢スキーバス転落事故(16年1月)の影響がみられた15年度の457万1千人を下回り、当研究所の調査開始以降、最低となりました。

 

雪不足と新型コロナウイルスが影響

 シーズンを通して多くのスキー場が雪不足に苦しんだほか、新型コロナウイルスの影響が大きく、主要23スキー場の約8割にあたる19のスキー場で、前年度に比べ利用者数が減少しました(図表2)。中でも、中国などアジアからの利用者が増加していたスキー場は、大幅に落ち込みました。
 一方、白馬五竜・Hakuba47ウィンタースポーツパークや、おんたけ2240スキー場などは、標高の高いエリアを中心に降雪に恵まれたほか、早期から人工降雪機を効果的に稼働させてゲレンデ整備を行うなどの営業努力により、シーズンを通して安定的に集客しました。
 外国人利用者の動向では、新型コロナウイルスの影響により総じて落ち込みました。具体的には、中国からの団体旅行が禁止された影響などに加え、北信地域や大北地域では、例年多くの外国人スキー客が宿泊するペンションの外国人オーナーが、2月下旬から3月にかけて相次いで帰国してしまったことが、外国人利用者の減少につながりました。

利用者拡大に向けて

 こうした状況下、各スキー場では、スキーやスノーボード以外の利用者や外国人利用の拡大に向けた新たな取り組みが進められたほか、感染症予防として関連施設における公衆衛生面の対策強化を急ぐ動きもみられました。

 

※「2019年度県内主要スキー場利用動向調査」については、経済月報2020年6月号掲載のトピックスで、主なスキー場の利用者拡大の取り組みなどを踏まえてレポートしています。ぜひ、ご覧ください。

(2020.6.10)

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