今年の大型連休と長野県の観光について

大型連休スタート、今年の企業の連続休暇平均日数は5.0日

春の白馬

 今年の大型連休は4月30日~5月2日が平日となるため、長い休みが取りにくい曜日構成になっています。厚生労働省が全国の1330事業場を対象に行った調査によると、大型連休中の連続休暇の平均日数は5.0日で昨年の5.6日に比べ短くなっています。このため今回の大型連休の特徴は海外旅行が少なく、近場で過ごすパターンが多いようです。
 また、今年3月に日本経済新聞が1000人を対象に行ったインターネット調査によれば、大型連休中に一泊以上の国内旅行を予定している人の割合は11.1%と前年の9.9%に比べわずかですが増加しています。今年は長期間の休みを取りにくい上、原油高による航空運賃の値上げも重なり、時間と費用のかかる海外旅行は敬遠されたようです。国内旅行の宿泊数の予定では1泊2日が5割と半数を占めています(前年は4割弱)。ただ2泊以上の旅行の割合は前年に比べ減少しており、短い休みを考慮して短期間で自分の住んでいる圏域内、あるいは近いところに行く人が多いようです。
 こうした中、大都市圏から比較的近い長野県への人出も期待したいところです。この時期、県内では桜や菜の花など美しい信州の自然を楽しめる所も多くあります。また今年は暖冬だった昨年に比べ標高の高いスキー場では、春スキーを楽しめるところもあります。
 

長野県が掲げる観光目標の達成に向けて

 長野県は今年度から観光施策を計画的かつ戦略的に推進するため「観光立県長野」再興計画を策定しています。この中で長野県観光がめざす将来像として「国内外の多くの人々が繰り返し訪れ、時代を超えて愛される日本のふるさと「長野県(NAGANO)」としています。
こうした将来像の実現に向けて、県では4つの達成目標(平成24年度)を掲げています。
  (1)観光サービスに対する満足度の目標値を50%以上(平成19年度38.7%)
  (2)観光消費額を4000億円以上(平成18年3,241億円)
  (3)観光地利用者数を1億人以上(平成18年8,756万人)
  (4)外国人宿泊者数を37万人以上(平成18年18万4千人)
 というものです。目標値の達成には行政や観光事業者のみならず県民も一緒になって実現に向け取り組んでいくことが必要です。ただ目標数値だけでは私たちもどのような行動を実践してよいのかわかりません。このため県民の方にもわかりやすい4つのスローガンが用意されています。
 例えば、多くの観光旅行者の方に、
  (1)「もう1か所」観光してもらえるように
  (2)「もう1泊」宿泊してもらえるように
  (3)「もう1コイン(500 円)」使ってもらえるように
  (4)「もう1度」訪れてもらえるように
 等です。観光旅行者の方がリピーターとして訪問してもらうためには観光事業者の方だけでなく長野県に住む住民自らが地域の魅力を再認識し、地域への愛着と誇りを大切にすることも重要です。長野県内には美しく、魅力のある観光地が数多くあります。なかなか時間がなくまだ訪れていない地域も多いと思います。この機会に自分でも知らなかった魅力のある観光地を「もう一箇所」増やして、4つのスローガンを頭に思い浮かべながら県外、海外の知人の方に長野県への旅行を紹介されてみてはどうでしょうか?
 
 最近の景気についてみますと、減速感がみえはじめています。個人消費についても賃金の伸び悩みに加え、食料品価格や光熱費の上昇で家計への影響も出始めています。多くの観光客の方に来ていただき観光消費の増加による景気の下支えを期待したいところです。 

2008年4月29日

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