日本経済:円安時代の隠れた切り札~国内製造業の再生のヒント~

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最終更新日: 2026年3月23日

円安下で表面化する構造変化

 記録的な円安にもかかわらず、日本からの輸出数量および鉱工業生産は伸び悩んでいる。他方で、食料品産業では、緑茶・畜産品・発酵食品などを中心に輸出の堅調さが続いており(図表)、こうした状況を映じてか、発酵食品の一大生産地である長野県でも食料品工業が相対的に底堅い動きを示している。これは、現下の円安に加えて、文化的価値に基づく非価格競争力、国内拠点を維持した生産構造、さらに行政支援の三要素が相乗的に作用した結果と考えられる。

国内製造業再生への示唆

 円安の恩恵が主要産業に十分還元されない現状は、供給基盤の弱体化を如実に示すが、食料品が発する回復のシグナルは、付加価値の国内創出による産業再生の可能性を示している。人口減少や原材料高、人手不足といった制約の中にあっても、地域企業の技術・文化的資産と行政の体系的支援が連動することで、国際市場で競争力をもつ新たな輸出柱を形成し得る点は、供給制約下の日本経済に対する重要な示唆であろう(詳細はレポートをご覧ください) 。

(図表)実質輸出指数 

 

日本経済:円安時代の隠れた切り札~国内製造業の再生のヒント~(526KB)(PDF文書)

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