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あなたの話、さっぱり分からないんですが<2024・07・12>

この人何を言っているんだろう?

仕事でも日常でも、会話の中で「一体この人は何を言っているのだろう」と釈然としない思いをすることがある。また、同様の体験は、東京からお招きした偉い先生の講演会などでも遭遇する。凄い事を言っているらしいが、さっぱりわからない。

皆さんはどうだろうか。

仕事では、同僚、上司、お客さまに必要なことをしっかりと伝える必要がある。それが上手くいくかいかないかで、効率や仕事の成否が大きく変わってくる。

講演やプレゼンでの伝え方は少々趣きが異なるが、相手に伝わらないことには行う意味がない。

一体何が不足しているのか。

最も不足していると思うのが、相手の認識していることや、持っている情報等を全く考えずに話していること。そして、筋道が通らない話となっていることなどだ。

つまり必要なことは2つある。

その1.聞く側は話しをする側に比べ何分の1かの情報しかないという認識を持つこと。 その2.全体像を示してから細かい内容を話すなど話の筋道を立てること。

1つずつ考えてみよう。

その1.聞く側は話しをする側の10分の1程度の情報しかないという認識

話をする際に、話しをする側は当然にその事柄についてある程度まとまった情報を持っている。また、講演やプレゼンなどの場合には、準備を周到にしている訳だから、聞く側に比較して相当に高いレベルでの情報を持っている。

一方、聞く側は話しをする側に比べると、その準備をしていない訳だからその事柄についてほとんど知らない。話しをする側の情報を10とすると、聞く側は1と言ってもいいぐらいだ。この基本的な認識がなにより必要だ。

相手はとても偉い方だから、いろいろ知っているに違いないという事を前提にしない方が良い。

そのため出来るだけ丁寧に説明しなくては、聞く側は理解ができない。丁寧というのは、話し方はゆっくり、はっきりであり、内容は筋道立ててということである。

では、筋道立ててということは、どういうことか。

その2.筋道立ててとは、話す内容の全体像を示してから細かい内容を順序立て説明するという事

分かりづらい話だと感じるのは、全体を知らないのに細かい事柄を脈絡なく話された時などだ。

そのため話をする時は先ず全体感を説明し、相手の頭の中に地図を描いてから、細かい事柄の説明というのが鉄則だ。

例えば、上司に新しい取引先企業の説明をする場合を考えてみたい。

デフォルメした例だが、部下が突然上司に以下のような話をして来た。

「部長、A社の福祉事業は人手不足で、県外は人がなかなか集まらなくて、県外だから仕方ないと言えば仕方ないですが、それから、物の値上がりにも困っているようで。その会社、びっくりしたんですが農業もやってまして・・・」。
部長:「えっ、どの会社の何を言ってんの?」となってしまう。

そうでなく「部長、今度取引を考えておりますA社の事業の現状と課題を説明します。A社の事業は福祉事業と農業の2つです。まず、福祉事業ですが、県内に2つ、群馬に1つ、合計3つの施設を経営しています。問題は2つあり、群馬の施設の人手不足と、資材の値上がりです。数値は後程詳しく説明します。もう1つの農業についてですが云々…」。と説明をすれば、上司も多少は「なるほど」と頷いてくれるだろう。

「思いやり」が分かりやすさのポイント

相手に理解してもらうための話し方のポイントはあまたあるが、最も重要な事は、相手に対する「思いやり」のように思う。

思いやりがあれば、聞く側はこれから説明する事をほとんど知らないのだから、できるだけ丁寧に話そうとするはずである。

そのためには、全体感を相手の頭に描けるように説明した上で、順序立てて話さなくてはならないと「思いやる」ことは当然ではないだろうか。

  • (初出)SBCラジオ あさまるコラム 2024年7月12日放送

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小澤 吉則(おざわ よしのり)

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