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長野県企業、コロナ禍からの回復状況・生み出された成果・今後の課題<2023・08・28>

コロナ禍で業績回復に向けて実施した取り組みの成果は

コロナ禍の3年間、厳しい事業環境が続いた。その間、各企業ともに業績回復に向けて多様な取り組みを行ってきた。その中で、成果につながった取り組みを尋ねた(2023年4-6月期業況アンケート調査付帯調査)。

最も成果につながった取り組みが「DX・AIなどデジタル化やITツール活用」だ。人と会えない中でどのように事業を行うのか、社内での感染防止を図るためにはどのようにしたら、などの課題に対応して、ITツールを活用した営業や、リモート勤務などが広がったことが分かる。

2番目が「組織・人員体制・人事制度の見直し」、3番目が「働き方改革への対応」、4番目が「人材育成・採用面の見直し、強化」と、人材に関する事柄となった。

コロナ禍では、リモート勤務や短時間勤務など多様な勤務形態への対応が求められた。また、この期間は離職も目立つようになり、社員の定着に向けた対応策も必要となった。人事制度の見直しや人材育成はそうした課題への対応だ。また、人手不足の中で採用面の見直し、強化も進められた。

5番目は「業務プロセスの見直し」、6番目が「新規顧客の開拓」となった。

コロナ禍で仕事が減ることで生まれた時間を使い、業務プロセスを見直したり、新規顧客への開拓を行った企業のひたむきな姿がうかがえる。

また、サービス業では、「新製品・新サービスの創出」において成果を出している企業も多い。飲食店のデリバリーサービスなどはその代表格だ。他にも国の事業再構築補助金を活用した旅館業のテレワーク、ワーケーションへの事業展開や、露天風呂付の部屋を増築するなどワンランク上のサービス提供の開始などが見られる。

今後の課題として考えている取り組みは

今後の課題として考えている取り組みとしては、「人材育成・採用面の見直し、強化」、「組織・人員体制・人事制度の見直し」など、人材関連が他の項目に比較して突出して高い回答割合となった。

先に見たように、人材関連は一定の成果を上げたが、まだ十分ではない。ポストコロナという時期に入り業務量が回復する中で、人材は質量ともに足りていない。同時期の業況アンケート調査でも、観光などの需要回復の頭を押さえてしまうのは、人手不足という傾向が見えている。多かれ少なかれこうした傾向は全産業共通だ。

ポストコロナの課題は、人手不足の中でいかに事業を縮小させずに革新を遂げられるかということだろう。

  • (初出)SBCJのコラム(2023年8月28日)

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