製造業の業況感は6期連続で改善するも、非製造業は3期ぶりに悪化
当研究所は、四半期ごとに長野県内の景況感を調査しています。県内企業を対象に実施した、「四半期別業況アンケート調査」によると、2026年7~9月の現況について、全産業の県内企業の業況判断DI(業況が「良い」と答えた企業割合-「悪い」と答えた企業割合)は5期ぶりに悪化しました。業種別では、製造業が6期連続で改善した一方、非製造業は3期ぶりに悪化しました(図表1)。
製造業では、人工知能(AI)サーバー向け部品の需要拡大を背景に電子部品・デバイスや生産用機械などの受注増加が牽引し、業況感は大幅に改善しました。一方、非製造業では、製造業の受注改善を受けて機械器具卸売業の業況感が改善したほか、観光関連業も国内・インバウンド需要が順調に推移しました。小売業や個人向けサービス業、建設業の住宅関連などでは、物価高に伴う消費者の節約志向の強まりに加え、人件費やエネルギーコストの上昇が利益を圧迫しました。このため非製造業では、全体の業況感は悪化しました(図表1)。
図表1 業況判断DIの推移(業種別)
県内主要業種の10~12月期は、改善を見込む
県内主要12業種の10~12月期の景気見通しを天気図で示した「産業別四半期見通し調査」によると、方向感では、「生産用機械」のほか、「食料品製造業」「機械器具卸売業」などで改善する見通しです。AI関連需要が堅調であることに加え、食料品価格の値上げによる利益の持ち直しが見込まれます(図表2)。
今後は、中東情勢の行方や原材料価格の動向に加え、金利上昇が企業の設備投資や個人消費に及ぼす影響が注目されます。

(2026年10月27日)