長野県経済・産業
ホーム > 長野県経済・産業 > 産業調査研究員 情報・コラム > 須田 浩路(情報・コラム一覧) > 荒廃農地の解消に向けた企業の取り組み<2026.3.27>

荒廃農地の解消に向けた企業の取り組み<2026.3.27>

広がる荒廃農地

 長野県の荒廃農地面積は、長崎県、愛媛県に次いで全国3番目の規模となっています(図表)。今後、人口減少や高齢化の進展により、農業の担い手はますます減少することが見込まれ、その結果、荒廃農地がさらに拡大し、食料生産能力の低下や、景観の悪化・鳥獣被害の拡大といった生活環境への影響が一段と悪化するおそれがあります。
 このような地域課題に対して、企業が荒廃農地を生産基盤としてよみがえらせることで、その解消や発生防止につなげている事例を紹介します。

長野県内における企業の取り組み
株式会社ファームめぶき(東筑摩郡筑北村)

 株式会社ファームめぶきは、日穀製粉株式会社(長野市)を親会社とする農業生産法人で、高齢化により農業の担い手が減少する中、国内そば粉取扱高トップ企業として、原料から自社で生産するとともに「信州そば」を広く普及させることを目的に2017年に設立されました。
 日穀グループは、農業参入によって荒廃農地を安定した生産基盤としてよみがえらせるほか、景観維持など地域住民の生活環境を守ると同時に、雇用機会を創り出しています。収穫された高品質な玄そばは商品化され、同グループを起点に信州ブランドとして全国に発信されます。
 今後は、玄そばの生産を委託している契約農家に対し、栽培技術の指導などの支援に取り組み、収量を底上げしていく意向です。また、土壌改良に関する定期的な研究会なども実施し、契約農家が持続的に農業に取り組める仕組みづくりを進めていく方針です。

株式会社かまくらや(松本市)

 株式会社かまくらやは、松本・安曇野両市で、そばやジュース用トマト、野沢菜などの契約栽培を中心に農業に取り組んでいます。株式会社スズキアリーナ松本(松本市)グループの同社は、リーマンショック後の売り上げ減少を機に、グループでの事業多角化を目指すために09年に設立されました。
 同社は地元の農業委員を通じて離農する農家を紹介され、その多くを引き受けることで農地の拡大を進め
てきました。点在する農地の面的な集約化が進まず、農作業が非効率になる課題がありましたが、農作業の進捗管理をデジタル化することに取り組むことで、成果を上げてきました。
 今後は、社員の労働条件や職場環境の改善、賃上げにも取り組み、農業に関心のある若い人材を継続的に受け入れていく意向です。
 
 上記のような取り組みを増やすためには、県内全域の農地情報のデータベース化や、農地を求める企業と農地とを結びつけるマッチング体制の構築が求められます。
荒廃農地1注意:詳細は、経済月報3月号掲載のトピックスで紹介しています。ぜひ、ご覧ください。
 

(2026年3月27日)

関連リンク

このページに関する問い合わせ先

産業調査

  • 電話番号:026-224-0501
  • FAX番号:026-224-6233

お問い合わせ・ご相談

TEL. 026-224-0501

TEL. 026-224-6233

受付時間 平日 9:00~17:00

サイト内検索

ページ
先頭へ