県内主要産業の天気図
当研究所は、四半期ごとに長野県内の業況の景況感を調査するため、およそ100社に対して、「産業別四半期見通し調査」を実施しています。長野県内の12業種(製造業5業種、非製造業7業種)を主要産業として選定し、業種ごとに、「現況」と「見通し」を天気マークで公表しています。天気マークの内容は、「晴れ」(「好調」)、「薄日」(「順調」)、「曇り」(「普通」)、「小雨」(「低調」)、「雨」(「不調」)の5つです(図表)。
現況の4~6月期は、「薄日」が1業種、「曇り」が9業種、「小雨」が2業種となりました。見通しの7~9月期は、「薄日」3業種、「曇り」7業種、「小雨」2業種となり、現況からは、「生産用機械」、「機械器具卸」が「曇り」から「薄日」になる見込みです。
今回、見通しの7~9月期で上向くとみられる「生産用機械」と「機械器具卸」、下向くとみられる「食料品製造」の内容をご案内します。
「生産用機械」は、半導体関連がけん引し上向く
まず、生産用機械については、旺盛な半導体需要が続いている人工知能(AI)サーバー向けがけん引し、4~6月期の受注は堅調でした。自動車関連では、設備投資抑制の動きがやや改善し、引き合いが増加しました。7~9月期の見通しでも、半導体関連が主導しIT関連は高水準が続くほか、自動車関連も持ち直すとみられることから、受注は順調な見通しです。
「機械器具卸」は、機械需要が上向く
次に、機械器具卸については、半導体関連を中心とする製造業の受注改善を受けて、4~6月期は堅調でした。7~9月期でも、工場建設が底堅いことから建設・電設資材の需要は堅調なほか、半導体関連を中心とする機械需要は上向く見通しです。
「食料品製造」は、製造コスト上昇で下向く
食品製造では、4~6月期は、値頃感のある製品や健康志向に配慮した製品を中心に堅調に推移しています。ただ、7~9月期では、輸入原材料価格の上昇や、物流費や燃料代などのコスト上昇が利益を下押しし、また一部副資材の調達が難しくなる懸念があることから、下向く見通しです。
県内主要産業の景況感は、半導体関連を起点とする需要の広がりを背景に、改善の動きがみられますが、その恩恵は業種によって濃淡があります。今後、それがさらに幅広い業種へ波及するかどうかが、注目されます。
(初出:2026年8月18日付 南信州新聞「八十二経済指標」)