快適で健康的な室内環境を保つ除湿型放射冷暖房システム「PS HR-C」

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最終更新日: 2024年3月8日

 長野ピーエス(株)は、産業用加湿器や加湿システム、除湿機などの開発・製造・販売を行うピーエスグループ(東京都渋谷区)の販売会社として1979年に設立されました。設立以来、温度と湿度の専門企業として長野県の気候風土に合った、快適な室内空間づくりに取り組んでいます。

放射と自然対流の力を利用

 同社のイチ押しは、放射パネルを用いて室内温度を調整する除湿型放射冷暖房システム「PS HR-C」です。放射とは熱の伝わり方の1つで、空気などの物体を介さずに離れたところに熱エネルギーが伝わる現象であり、同システムはこれを応用したものです。
 システムの構成は、放射パネルと室外機(熱源機)、そしてこれらをつなぐ配管の3つからなります。室外機でつくった冷温水を、配管を通して各部屋の放射パネル内に循環させ、暖房時にはパネルから放射される熱で室内を暖め、冷房時には冷やされたパネルが室内の熱を奪うことで室温を下げる仕組みです。
 同システムは、放射と温度変化によって自然に生ずる空気の対流を利用するので、エアコンのように強制的に風を送らなくても、周囲の壁表面温度を整えながらより自然で安定した涼しさ(暖かさ)をつくり出すことができます。機械的な風が発生しないため、空調音がなくハウスダスト等を巻き起こす心配もありません。また、夏は湿った空気がパネル表面で結露となり、程よい自然除湿ができます。 

 

 室外機でつくった冷温水を室内の放射パネルに循環させることで室内の温熱環境を安定させます

 

優れたデザインと機能性

 同システムは、デザイン性にも優れており、建築空間に合わせてオーダーメイドでサイズを調整することが可能です。また、カラーについても標準の56色に加え特注色にも対応しています。
 さらに、昨今、社員が仕事内容に合わせて時間や場所を自由に選択できる働き方「ABW(Activity Based Working)」が広がりつつある中で、放射パネルの配置を工夫して意図的に仕事空間に温度のムラをつくることで、従業員が気に入った空間を仕事場として選べるような職場づくりも可能です。こうしたデザイン性や機能性が評価され、同システムは日本デザイン振興協会主催の2023年度グッドデザイン賞を受賞しました。

地中熱などの再生可能エネルギーとも組み合わせ可能

 さらに同システムは、熱源選択の自由度が高いのも特徴で、地中熱等の自然エネルギーを利用すれば、その分消費電力の大幅な削減につながります。環境問題への関心が高まる中、市庁舎や保育園などを中心に採用が増えています。
 「設備の使い方や建物のデザインをお客さまと共に考え、空間の価値を創造するのが当社の使命。今後も、お客様のニーズに合わせて省エネ性に優れた快適な室内環境をつくり出していきたい」と佐々木洋介営業所長は語ってくれました。

                  

 快適な室内環境をつくり出す「PS HR-C」。上松町庁舎(木曽郡上松町)(左上)軽井沢のコワーキングスペース(右上)木下保育園(上伊那郡箕輪町)(下)
 

  長野ピーエス株式会社

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