躍動する信州のITカンパニー 株式会社クリケットファーム

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最終更新日: 2023年6月9日

代表 坪井 大輔

 株式会社クリケットファーム

  住所:茅野市玉川11400-1104
  設立:2021年8月
  従業員数:1人
  事業内容:食用コオロギの養殖・加工、スマート養殖システムの
                 パートナーシップ
      電話:0266-75-2113

当社のコア技術・強み

 (株)クリケットファームは、食用コオロギの養殖事業を展開するフードテックスタートアップです。「To a Sustainable Earth」をビジョンに掲げ、持続可能な地球の実現を目指し世界の食糧問題に取り組んでおります。創業者の坪井は、元は北海道でIT企業を経営していました。世界で深刻化する食糧危機問題に関心を寄せる中、講演で訪れた長野県で昆虫食文化に出合い、人の命を直接的に救うことができる「食」というテーマに意義深さを感じ、昆虫食文化が根付く茅野市に移住しました。市からは認定農業者として支援していただきながらコオロギの養殖事業を展開しています。
 当社が独自に開発しているのは、先進技術を取り入れたスマート養殖システムです。コオロギの飼育において重要な温湿度管理をセンシングで自動化し、飼育専用に開発したスマートフォンアプリにより、各飼育ケースのQRコードを読み込むことで飼育履歴やその日に必要な作業タスクを把握することができます。また、人工知能(AI)やIoTにマネージングの大半を担わせることで、少ない人員でも大量生産を可能にしています。テクノロジーの力を借りて、パート従業員数名で安定的に工場を稼働できる養殖システムを確立しています。

コア技術の活用事例

 自動制御を取り入れたスマート養殖システムは、先進性があり次世代を象徴する未来の工場です。SDGs(持続可能な開発目標)を学べる場として今までにない発想が詰まった工場を一般の方に開放することを通じて、1人1人が地球環境に対する意識を高めていただくとともに、食用コオロギに持たれやすい負の印象を払拭してもらえるよう取り組んでいます。
 また、AI、IoT、クラウドなどで構成するスマート養殖システムはパッケージ化が容易なことから、新規参入を目指す企業様に当システムと養殖ノウハウを提供する生産パートナー制度も設けています。国内での食用コオロギマーケットは、供給量不足や流通価格の高さ、ガイドラインの未整備など、市場が発展途上であるがゆえの問題が山積みです。新規参入業者が増えることで市場全体の拡大を図り、これらの問題を解決していくことも私たちの使命と捉え、新規参入への支援活動も行っております。

今後の事業展望

 今後、日本産の食用コオロギとして健康と美容の面から世界市場への展開を進めていきます。圧倒的なタンパク質量に加え、ビタミン、アミノ酸、亜鉛、鉄などの豊富な栄養素を備えたコオロギパウダーを、クッキーやサプリメントといった気軽に摂りやすい商品に加工し、国内および世界に向けて販売します。また独自の方法で抽出するコオロギオイルは、ヘアオイルや美容液商品に活用し、美容意識の高い女性をターゲットに展開していく予定です。なお、当社のコオロギオイルの抽出方法は、現在特許出願中の独自の抽出方法となります。
 2030年には世界のタンパク質不足が予測される中、人間が生きるために欠かせないタンパク質を摂取する新たな選択肢として、食用コオロギが日常に溶け込む世界の実現を目指しています。

このページに関するお問い合わせ

産業調査

電話番号:026-224-0501

FAX番号:026-224-6233