躍動する信州のITカンパニー 株式会社nabe

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最終更新日: 2022年12月9日

代表 ブラウン マイケル ジャスティン

 株式会社nabe

  住所:松本市元町3−3−18 元町ハイツ302
  設立:2022年2月
  従業員数:3人
  事業内容:シニア向けオンライ会話サービス
  電話:080-9716-8326

当社のコア技術・強み

 (株)nabeは、シニア向けオンライ会話サービスの「nabetomo(ナベトモ)」を運営しています。nabetomoは、高齢者と日本全国から集めた会話相手(以下、会話パートナーといいます)とがオンラインでつながり、1対1で会話する機会を提供するサービスです。その会話を刺激のあるものとし、さらにそれを習慣化することで、高齢者の脳を活性化させ健康寿命の延伸を目指します。
 具体的には、高齢者と専門の研修を受けた会話パートナーがウェブサイト上からnabetomoに参加します。高齢者は週1回、25分ほどの会話が楽しめ、料金は登録料(専用タブレットの貸出料)の3万円と月額利用料の8千円です。会話パートナーには1回の会話につき500円の報酬が支払われます。
 本サービスの特徴は、会話パートナーが、「回想法」に重点を置いて会話をすることです。回想法は、昔の経験や思い出を語り合う心理療法の一種で、高齢者の脳の活性を促し、会話を楽しく、刺激あるものにします。話しぶりなどについて5段階で評価したレポートが、オンラインで高齢者の家族や入居施設に届き、高齢者の様子が共有されます。
 健康寿命を伸ばすための鍵は、「食事」、「睡眠」、「運動」、「会話(脳の活性)」の4つと言われています。当社は「会話」にフォーカスし、そこに回想法を持ち込み、高齢者のQOL(クオリティオブライフ=生活の質)向上に向き合っています。

コア技術の活用事例

 実際に、nabetomoの利用効果として以下のような現象がみられています。
 中度の認知症で、最初は会話のキャッチボールが難しかった方が、1カ月後には自ら冗談を交えて話されるなど、会話へのエンゲージメント(関係性)が高まり、より社交的になりました。
 また、在宅の利用者の方が、2回目から化粧をされたり、よそ行きの服を着られたりと、身だしなみに大きな変化がみられるようになりました。
 この他、導入いただいているグループホームの方々からは、「ADL(日常生活動作)に関するサービスが溢れている中、QOLに関するサービスは他に例がない」、「高齢者の感情表現がより豊かになった」、「利用者が『今日は話す日』として認知している。短期記憶が衰えていっている中で、記憶しているということは楽しい思い出として残っているということ」、「サービスの仕組みがシンプルで簡単に導入でき、スタッフにも労力がかからない」といった声をいただいています。

今後の事業展望

 当社は今後、長野県の「コンソーシアム活用型ITビジネス創出支援事業」の補助金を活用し、システムのプロトタイプ開発に急ピッチで取り組んでいきます。
 さらに、数々の産学官連携プロジェクトで実績のある早稲田大学人間総合研究センターにも参画いただき、「nabetomoの利用が確実に健康寿命の延伸に寄与する」というエビデンス獲得に向け、長野県内の各市町村と提携を結ぶプロジェクトを進めていきたいと考えています。
 

このページに関するお問い合わせ

産業調査

電話番号:026-224-0501

FAX番号:026-224-6233