ニーズに対応し「おいしさ」を届けるケータリングサービス

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最終更新日: 2022年3月10日

 (株)王滝は1973年に松本市で寿司屋として創業し、現在は長野県を中心に飲食チェーンなどを展開する食のリーディングカンパニーです。89年には、東京築地市場から仕入れた鮮魚を使った寿司や刺身を強みに海鮮居酒屋を開店し、その後「みよ田」、「小木曽製粉所」といったそば事業のほか、冠婚葬祭や法人のパーティーなどに料理と共に配膳スタッフを派遣するケータリングサービスへと事業を広げています。 

きめ細かく柔軟な対応力で顧客の信頼を得る

 イチ押しは、コロナ下でニーズが変化しているケータリングサービスです。最近のケータリングサービスは、新型コロナの影響で、料理の取り分けが要る盛り込み料理(オードブル)の需要が減少する一方、最初から1人1人に料理が用意される「お膳」や弁当形式の「折詰め」の需要が伸びています。
 同サービスの強みは、鮮魚などの素材の良さと、顧客ニーズへのきめ細かで柔軟な対応力です。
 鮮魚などの素材は、毎日豊洲市場から仕入れ、その日のうちに各店舗に配送するため、新鮮なおいしさをそのまま届けることができます。
 こうした豊富な食材の調達力に加え、さまざまなメニューの開発力が、多様なニーズへの対応を可能にしています。例えば、同社では冠婚葬祭事業者との取引のウェイトが高いが、急ぎで入る注文や当日の数量変更などには、豊富に用意された食材や調理方法を工夫することで対応しています。また、他の冠婚葬祭事業者とメニューを差別化したいといった要望には、地域ごとに異なる食文化などを考慮して最適なメニューを提案し応えています。こうした対応が顧客の信頼を獲得し、同事業は売り上げの3割を占める中核事業となっています。
 さらに、21年には素材の細胞を壊さず鮮度や品質を維持したまま急速冷凍する装置である3D フリーザーを導入しました。これは湿度を維持して冷凍時に発生する氷結晶を小さくすることで、従来冷凍が困難だったフルーツなどの素材にも対応できるため、安定した食材の提供が可能となっています。

 

コロナ下で人気がある「折詰め料理」。法人の会議用のお食事など
さまざまなシーンに合う豊富なメニューを用意している。カスタ
マイズの要望にも柔軟に応じている

       

企業・団体向けも、豊富なメニューで応えていきたい

 同社はコロナ下でのニーズの変化に素早く対応し、主要なエリアである松本市から塩尻・諏訪方面へと営業エリアを拡大しています。今後は安曇野方面にも広げ生産拠点も新設する予定です。また、冠婚葬祭で提供するのは料理のみでしたが、今後は引き物用に自社製の「そば」や「魚の味噌漬け」などの加工品も提案し、トータルで王滝の「おいしさ」を顧客に届けたい考えです。
 「アフターコロナを見据え、企業・団体向けの会議などにお使いいただける折詰め料理も豊富なメニューを用意して応えていきたい」と永瀬社長は今後に向けた思いを語ってくれました。
 

 
  

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 株式会社 王滝

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