信州諏訪の魅力を伝える清酒「神渡」のフラグシップブランド「冥利」

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最終更新日: 2022年1月7日

(株)豊島屋は、1867(慶応3)年に、絹糸仲買業として創業、1888(明治21)年に石油類の販売を始めた老舗です。
 清酒醸造を始めたのは、1891(明治24)年で、当初は「松風」、明治末からは「豊島正宗」、1934(昭和9)年からは、「神渡(みわたり)」の名称で清酒を醸造・販売し、「淡麗にして極味あり」を酒質の特徴とする銘酒として親しまれてきました。
「神渡」という名称は、諏訪大社の神話「御神渡(おみわたり)」に由来し、同社には、もう1つ諏訪大社にちなんだ「御柱(おんばしら)」という銘柄もある。また、2004年には特約店向けの限定流通銘柄として「豊香(ほうか)」を加え、ラインナップを広げています。 

神渡のフラグシップブランド「冥利」

 イチ押しは、20年に「神渡」のフラグシップ(最高級)ブランドとして立ち上げられた「冥利(みょうり)」です。
 冥利とは、“知らず知らずの間に神仏から受ける利益や恩恵”を意味し、諏訪大社のご利益が連想されると同時に、飲むと幸せを感じられる酒、というイメージが掛け合わされた縁起の良い、まさにフラグシップにふさわしい名称となっています。
 品質も最高級にふさわしく原料や製法にこだわって醸造しています。純米大吟醸原酒の酒米は長野県産の金紋錦を100%使用し、金紋錦の複雑な香りと旨みが、また、大吟醸原酒は長野県産の山田錦を100%使用し、ふくよかで綺麗な香味が表現されています。
 製法は、原酒を極限まで空気に触れさせず短時間でボトリングすることで、発酵時に生まれる自然の炭酸ガスもそのまま封じ込め、出荷までの間、冷蔵室でゆっくりと寝かせています。これにより栓を開けるまで発酵を抑えてしぼりたてのほどよい酸味を保ち、心地の良いガスを舌の上で感じることが出来ます。また、炭酸ガスが消えた後は、さらに柔らかで繊細な味わいを楽しめます。
 このうち、大吟醸原酒は、21年(20年酒造年度)全国新酒鑑評会で金賞を受賞、贈り物としても人気が高いお酒です。  

 

左は、長野県産金紋錦100%を使用し、しぼりたての酸味を残した
微発泡の「冥利」、右は、GI NAGANO 認定品でほど良い酸味と爽快な
キレにほのかなマイルドさが加わった「神渡辛口特別純米山恵錦」

「神渡」で信州諏訪の魅力を伝えたい

 神渡には、他にも微発泡が特徴の「Petillant( ペティアン)」があるほか、地理的表示(GINAGANO)の認定を受けている「神渡辛口特別純米山恵錦」などもあります。
 このように、酒米を県産100%とする製品づくりでラインナップを広げています。
 「今年は、7年に1度の御柱祭の年。諏訪大社にちなんだ神渡と御柱の2つの銘柄を中心に幅広く味わってもらうことを通じて、信州諏訪の信仰や文化を多くの人に知ってもらいたい」と林慎太郎常務は語ってくれました。
 

   

左は、長野県産ひとごこちを100%使用し、丁寧に醸された
キレと旨みのある「御柱」、右は、長野県産山恵錦を100%
使用し、程よい酸味と爽快なキレを持った「豊香」

 株式会社 豊島屋

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