スマートグラスとソフトウエアを組み合わせた現場支援ソリューション

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最終更新日: 2022年1月7日


 1999年創業の(株)マップエレクトロニクスは、産業用機器向けの機構部品や各種バッテリー・充電器など電源関連の電子部品を輸入販売するほか、顧客の要望に合わせたカスタム仕様の機器を設計・開発するファブレス企業です。近年は、さまざまな課題に対するソリューションも提供するエレクトロニクス総合商社に成長しています。 

ハードとソフトを組み合わせた遠隔での現場支援ソリューション

 同社のイチ押しは、スマートグラス「InfoLinker3」とソフトウエア「LinkerWorks」を組み合わせた遠隔での現場支援ソリューションです。これらは、同社の取引先ウエストユニティス(株)(大阪府)が開発したもので、同社はこの製品のリチウムイオンバッテリーや充電器の開発から携わり、供給も担っています。そして、このほど販売代理店契約も締結し販売開始しました。  

高性能かつ軽量のLTE※搭載のスマートグラス

 スマートグラスとは、メガネのような形状をしたデバイスで、実際に見ている光景に情報を付加して表示するディスプレイのことです。例えば、物流の現場ではスマートグラスに荷物の位置情報や作業手順などを映すことで、作業者はスムーズに荷物をピックアップできるようになるなど、作業や検査、設備点検等に活用することで作業効率が向上します。
 InfoLinker3には大きく4つの特徴があります。1つ目は、本体がヘッドマウント部と肩掛け部分に分かれた形状です。肩掛け部分に大容量バッテリーを搭載することでヘッドマウント部を軽量化し、頭部への負担を軽減しています。これにより、長時間使用が可能となっています。2つ目は、ホットスワップ機能です。電源オンの状態でもバッテリー交換が可能なため、作業中断を最小限に抑えられます。3つ目は、自分で位置を自由に変えられるディスプレイです。片側の目の前にディスプレイを設置するため、視界を遮らず必要な時だけそこに視線を移すだけでよいのです。4つ目は、LTE搭載で場所を問わず通信ができることです。

※ 無線を利用したスマートフォンや携帯電話用の通信規格の1つ。
 

   


スマートグラス「InfoLinker3」。音声認識でコマンドを
実行できるため、両手を空けておくことができる

ニーズを網羅した現場支援ソフトウエア

  このスマートグラスを十分に活用するには、さまざまな機能が搭載されたソフトウエアLinkerWorks が不可欠です。LinkerWorks には作業サポート機能と作業ナビ機能があります。作業サポート機能は、例えば、本部と現場とをビデオ通話でつなぐことで的確な指示を与えてサポートすることができます。作業ナビ機能は、映像付きのマニュアル作成ができ、マニュアルはスマートグラスで確認、音声で操作ができる。これにより、作業者は単独で作業を進めることができます。
 コロナ禍で、業種を問わず遠隔での現場支援ニーズが高まっています。同社が取り扱う現場支援ソリューションは、産業用機器向け販売ルートのほか、建設、物流、警備等の業界に新たに販売を広げたい考えです。

 

 

現場効率化ソフトウエア「LinkerWorks」は、9台の
スマートグラスの映像を映し出し、9台まで同時に支援できる 

株式会社マップエレクトロニクス

 

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