学習塾

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最終更新日: 2021年6月11日

最近の業界動向

  • 全国の学習塾の事業所数を従業者規模別にみると、従業者1~4人の事業所が約6割を占めています。また、経済産業省「特定サービス産業実態調査」によると、指導形態は、講師1人が生徒1~3人を相手にそれぞれの理解度に応じて教える「個別指導」と、4人以上に講義形式で教える「集団指導」に分かれており、売上高ベースでみると集団指導の割合が約7割を占めています。
  • 全国の学習塾の事業所数と従業者数の動きをみると、長期的には増加傾向で推移してきましたが、2016年は14年に比べいずれも減少しており、頭打ちの状況にあります。一方、世帯当たりの子供の数の減少を背景に、19年の子供1人当たりにかける学習塾費は10年に比べ増加しています。
  • こうした中、業界大手は、幼児から高校生以上まで長い期間生徒を囲い込む戦略で経営安定化を図ったり、合格実績の高い学習塾、英会話教室などを買収して傘下に置きシェア拡大を進めています。  

 全国の学習塾事業所数・従業者数

                   

長野県業界

  • 県内の事業所数は、長期的には増加傾向で推移してきましたが16年は904カ所となり、全国同様、直近では減少しています。また、従業者規模別にみると従業者数1~4人の事業所の割合は72.2%であり、全国を上回っています。さらに指導形態も個別指導の割合が全国を上回っており、個別指導を行う小規模の事業所が多くなっています。
  • 高校受験は、都道府県ごとに制度が異なるため、長野県の受験事情に詳しい県内事業者の方が県外資本の事業者に比べ有利な面があります。このため、多くの県内の事業所では高校受験までの小中学生の生徒獲得に最も力を入れています。
  • 大学受験は、学習範囲が広くかつ難易度も高くなります。そのため県内には学生アルバイトを含め個別指導できる優秀な講師の数は限られることが課題となっています。
  • 今後、学習指導力、学習活動の管理力、コーチングによる指導力を向上させ、1人1人の生徒にきめ細かく応えることで信頼を掴み、地域での評判を高めることが一層重要になってきます。(詳細は経済月報2021年6月号をご覧ください。)  
     

長野県の学習塾の事業所数・従業者数
 

 

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