近づく自動車電動化時代~電動化は県内製造業の追い風となるか~< 2021.6.11 >

印刷

最終更新日: 2021年6月11日

  自動車の電動化に向けた動きが世界で加速しており、各国や各自動車メーカーはそれに向けた方針を示しています。今後、自動車の電動化に伴う部品点数の減少や産業構造の変化が予想され、自動車業界は大きく変わると言われてます。
 こうした中、県内製造業にアンケート調査を実施し、自動車電動化の影響や対応に関する動きを探りました。

半数が自動車部品の製造や加工に関与

 県内製造業の自動車関連の部品製造や加工状況についてみると、図表1のように、全体では、製造や加工を「している」との回答割合が50.6%となりました。業種別にみると、輸送用機械が91.7%と最も多く、次いで非鉄金属(78.6%)、プラスチック製品(62.5%)、金属製品(56.0%)、電子部品・デバイス・電子回路(51.9%)など、幅広い業種が自動車産業に関わっていることが分かります。
電動車分野への参入状況については、図表2のように、「既に参入している」は、HVが25.5%と最も多く、次いでPHV(19.7%)、EV(18.8%)、FCV(12.7%)となっています。また、「参入を検討している」と「興味はあるが今のところ参入予定はない」まで含めた回答割合は、いずれにおいても約半数となり、電動車分野への注目度の高さがうかがえます。

図表1 自動車関連部品製造・加工状況

図表2 電動車分野への参入状況

 

自動車電動化の影響は、輸送用機械にはマイナスの一方、電子部品・デバイス・電子回路などにはプラス

 自動車の電動化が売り上げに与える影響については、図表3のように、全体では「プラスの影響がある」の回答割合が26.3%と、「マイナスの影響がある」の12.9%よりも多くなりました。
業種別にみると、「プラスの影響」が「マイナスの影響」を上回った業種は、「電子部品・デバイス・電子回路」、「電気機械」、「プラスチック製品」、「汎用・生産・業務用機械」、「金属製品」となりました。一方「マイナスの影響」が「プラスの影響」を上回ったのは、「輸送用機械」と「非鉄金属」となりました。

図表3 電動化が売り上げに与える影響

 

 *経済月報2021年6月号の調査レポートにより詳細な分析結果を掲載していますので、ぜひご覧ください。

 

このページに関するお問い合わせ

産業調査

電話番号:026-224-0501

FAX番号:026-224-6233