新型コロナの感染拡大前と比べ半数以上が消費行動を抑制< 2020.9.11 >

印刷

最終更新日: 2020年9月11日

 新型コロナウイルス(以下、新型コロナという)の感染拡大防止に向けた外出自粛などが、経済活動に大きな影響を与えています。
 当研究所では県内消費者1,000名にインターネット調査を実施し、新型コロナの影響による消費行動の変化や買い物での意識などについて尋ねてみました。

県外旅行や大人数での宴会などに強い抵抗感

 新型コロナの感染拡大前と比べた消費行動の変化については、図表1のとおり、「抑制的になった」(16.4%)と「やや抑制的になった」(38.5%)を合わせた半数以上が、消費行動を抑制しています。
 実際に抵抗を感じる消費行動について尋ねると、図表2のように、「県外旅行」が最も多く、次いで「大人数での宴会やパーティー」、「海外旅行」、「コンサート・ライブ」などとなり、県外への移動や大人数が集まるイベントへの抵抗感が強くなっています。一方、「実店舗での買い物」は12.2%、「大型商業施設での買い物」は30.2%、「県内旅行」は32.5%にとどまるなど、買い物や県内旅行への抵抗感はそれほど強くはありませんでした。

図表1 新型コロナ感染拡大前と比べた消費行動

 

図表2 抵抗のある消費行動

新型コロナの影響が無くなった後も続く節約志向や非接触への意識

 現在、買い物で意識していることについては、図表3のように、「買い物に行く頻度を減らす」が48.6%と最も多く、次いで「人混みが少ない時間帯を選ぶ」、「買いだめ」、「キャッシュレス決済の利用」などとなりました。新型コロナの影響が無くなった後の買い物意識については、「節約志向」に加え、「キャッシュレス決済の利用」や「買い物に行く頻度を減らす」など「非接触」に関する意識が上位となりました。
 新型コロナの影響が無くなった後も、消費者は、節約志向に加え、買い物に行く頻度を減らしたり、決済もキャッシュレスで済ませるなど、「非接触」を前提にした消費行動を続ける可能性が高くなっています。食料品や飲料などの必需的消費は比較的安定して推移するとみられますが、旅行やコンサート・ライブなどのサービス消費には抑制的な行動が続くとみられ、全体的な消費の回復には時間がかかることが予想されます。

図表3 新型コロナによる買い物意識

 

 *詳細な分析結果は、経済月報2020年9月号の消費動向アンケート調査をご覧ください。

 

このページに関するお問い合わせ

産業調査

電話番号:026-224-0501

FAX番号:026-224-6233