桃屋の「キムチの素」とコラボ、まろやかな辛さの新商品「鍋用みそ」
上高地みそ 株式会社

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最終更新日: 2020年1月9日

 上高地みそ株式会社は、1909(明治42)年、松本市に創業した赤羽醤油店に始まる老舗のみそメーカーです。同社の商品名「上高地味噌」は、県外出荷に力を入れ始めた31(昭和6)年に商標登録を行い、64(昭和39)年に商品名に合わせて現在の社名に変更しました。その後、醤油部門を切り離してみそ専業メーカーとして営業を続け、2016年2月に現在地に新工場を建設するのに伴い本社を移転しました。その際に、生みそは委託醸造にして、調味みそや味噌たれなどの味噌加工品の製造に特化した業態に転換しました。現在は、自社ブランドのほかにOEM 生産も行い、生みその販売と合わせて経営の2本柱としています。  

初めて他社とコラボして開発した「鍋用みそ」

 同社がイチ押しする商品は、桃屋のキムチの素を使用した「鍋用みそ」です。キムチ調味料の定番商品である桃屋のキムチの素と、同社のみそを混ぜることで辛さをマイルドにしたのが特徴です。鍋用調味料では辛さを求める商品が増えていますが、同社の商品は子供を含めた家族皆に好まれるようにまろやかな辛さをコンセプトに開発しました。
 同社が他社とコラボレーションするのはこれが初めてのことです。これまでは社内で開発をして商品の幅を広げてきており、1980年代初め頃から、おでんみそ、ゆずみそ、からし酢みそなど、料理に添えたりかけたりする商品を順次開発、2000年頃に初めて特定の料理に特化した調味料としての鍋用みそを開発しました。その後も新商品を投入してきましたが、「信州みそ使用」というだけでは消費者に手に取ってもらえず、競合商品との価格競争もあって、全国での鍋用みその販売は思うように伸びませんでした。
 プラスアルファとなる付加価値を模索していた折、展示会で桃屋のバイヤーが同社のブースに立ち寄ってくれたことをきっかけに商談が進み、キムチの素とのコラボレーションが実現しました。
  

▲手軽に作ることができ、マイルドな辛さが好評だ
 

認知度アップにより全国にファン拡大を

 桃屋はキムチの素の先駆けで、誰もが知るブランドです。そこで、「信州みそ」に桃屋ブランドを掛け合わせることで、消費者にアピールする「鍋用みそ」を開発したのです。19年9月の発売以来、関東を中心に東日本はもちろん、西日本でも新規取引につながっています。この商品を、国内販売を広げる突破口にして「上高地みそ」の認知度を高めることで、他の商品の販売増加にもつなげたい考えです。既に、鍋用みそで開拓した販路に春夏商材として、野菜、魚、肉の漬け込み用のみそである「早漬けの素」を提案していく準備を進めています。「第2、第3と、上高地みその商品を使ってもらう機会が増えていけば嬉しい」と赤羽社長は語り、認知度アップにより同社のファンを全国に広げていく方針です。
 

▲便利な小容量スタンドパック入りで、野菜の
 早漬けから、魚や肉の味噌漬けに手軽に使える

 

 

 

上高地みそ 株式会社



 

 

 

 

 

 

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