日用品の他に目立った駆け込み需要はみられず<2019.12.16>

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最終更新日: 2019年12月16日

日用品の他に目立った駆け込み需要はみられず

 2019年10月に消費税率が10%に引き上げられました。当研究所にて、消費者の消費税増税を見据えた駆け込み購入の状況や負担軽減策の効果などついて、県内消費者1,000名を対象にインターネットにてアンケート調査を実施しました。

3割超は駆け込みをせず

 消費税増税を見据えて購入したものを尋ねると、図表1のように「日用品」が39.8%と最も高く、次いで「酒類」(17.5%)、「衣料品」(12.9%)などとなりました。「日用品」に駆け込み需要がみられた他は、目立った品目はなく、「購入したものはない」も35.0%となりました。

図表1 消費税増税を見据えて購入したもの(上位10項目)

「キャッシュレス決済によるポイント還元」は、半数が負担軽減の効果を実感

 駆け込みが少なった背景には、政府が実施した負担軽減策の効果が考えられます。そこで、実際に効果があると思う負担軽減策について尋ねたところ、図表2のように「キャッシュレス決済によるポイント還元」が51.0%と最も高く、次いで「軽減税率の導入」(45.3%)などとなりました。

図表2 実際に効果があると思う負担軽減策

キャッシュレス派と現金派の割合は、ほぼ半々

 キャッシュレス決済がどの程度浸透しているか、日頃の買い物での決済手段について尋ねたところ、図表3のように「キャッシュレス決済を優先しているが、現金決済も使う」が45.4%と最も高く、次いで「現金決済を優先しているが、キャッシュレス決済も使う」(43.8%)となりました。また、キャッシュレス派と現金派の割合は、ほぼ半々となりました。
 キャッシュレス決済の問題点について尋ねたところ、図表4のように、全体では、「セキュリティ」が65.4%と最も高く、「お金を使っている感覚がせず、使いすぎてしまうこと」(50.3%)、「盗難や紛失」(49.9%)などとなりました。キャッシュレス派と現金派に分けてみると、「お金を使っている感覚がせず、使いすぎてしまうこと」は、現金派がキャッシュレス派に対し25.4ポイント高く、「キャッシュレス決済を利用できる店舗やサービスが限られる点」は、キャッシュレス派が現金派に対し16.9ポイント高くなりました。
 キャッシュレス決済の利用促進には、こういった問題点を解消すること必要でしょう。
 

図表3 日頃の買い物での決済手段

図表4 キャッシュレス決済の問題点

 

 *詳細は、消費動向調査結果(2019年7-9月調査)に掲載しておりますので、ご覧ください。

 

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