付帯調査「米中貿易摩擦の影響に関するアンケート調査(2019年7月調査)」

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最終更新日: 2019年7月23日

2019年独自アンケート調査

<調査概要>

米中貿易摩擦の自社への影響について

  • 米中貿易摩擦の県内企業への影響について尋ねると、「既に影響が出ている」という回答は、全産業で33.1%、「影響は出ていないが、今後3カ月以内には出る見込み」が5.1%、「影響は出ていないが、今後6カ月以内には出る見込み」が10.2%となった(図表1)。
  • 産業別のうち製造業は「既に影響が出ている」という回答は48.2%となった。3カ月前の調査では、「既に影響が出ている」は42.1%であったが、今回の調査では3カ月前からさらに増加した。

米中貿易摩擦の具体的な影響について

  • 米中貿易摩擦の影響が既に出ている企業、今後、出る見込みの企業について、具体的な影響について尋ねると、全産業で「受注の減少」という回答が78.9%と最も高く、次いで「利益の減少」(36.6%)、「原材料価格の上昇」(14.3%)などとなった(図表2)。

米中貿易摩擦に伴う県内総生産(名目GDP)への影響~GDP を0.49%押し下げる結果~

  • 米中貿易摩擦に伴う2019 年度の売上高への影響について尋ねたところ、「変化(影響)はない」という割合は全産業で65.8%、「減少見通し」は32.6%となった(図表4)。「減少見通し」と回答した先に19 年度に予想される売上高の減少額を尋ねたところ、その額の合計は全産業で267 億円となった。
  • 産業別では製造業が240 億円、非製造業は27 億円の減収見通し。この減収額をもとに、特に影響額の大きい製造業の減収見通しが名目県内総生産(名目GDP)に及ぼす影響を試算したところ、2015年度の名目GDP を0.49%押し下げる試算結果となった(図表5)。 


       米中貿易摩擦の影響は、県内製造業を中心に受注減少等の形で一段と広がってきている。米中貿易摩擦の影響による2019 年度売上高を「減少見通し」とする企業は全産業で3 割を占め、特に影響が大きい製造業の減収は、2015 年度の県内名目GDP を0.49%程度押し下げることが試算された。今後さらに影響が拡大した場合には、製造業の売り上げ減少が設備投資の見直しにつながるなど、建設業や運送業といった非製造業の関連産業にも波及し、景気悪化を招くことも予想される。 


    <調査結果ダウンロード>


    付帯調査「米中貿易摩擦の影響に関するアンケート調査(2019年7月調査)」 (398KB)(PDF文書)