日本初のWEBによる事業承継・M&Aマーケットを提供する「トランビ」
株式会社 トランビ

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最終更新日: 2019年1月10日

 株式会社トランビは、日本初のWEB を活用した事業承継・M&A マーケット「トランビ」を運営しています。長野市のアスク工業株式会社の一部門として2011年に創業し、事業拡大に伴い16年に分社化しました。

スピーディーかつ低コストな事業承継・M&Aマーケットを提供

 アスク工業(株)は、スキー・スノーボード用材料や半導体製品の製造など多様な事業を行っていますが、取引先が後継者不在などを理由に廃業する事例が増加していることを気に掛けていました。廃業する取引先を自社で引き継ぐためM&A の仲介業者に相談したこともありますが、多額の費用が必要となる上、半年から数年の長い時間がかかるなど、中小企業にとってM&A は高いハードルがあると思っていました。
 課題解決のため立ち上げたのが「トランビ」です。その仕組みは図表の通りです。特徴は、WEB上で事業の買い手と売り手が直接出会い、スピーディーかつ低コストで事業承継、M&Aが行えることです。
 平均成約期間は2カ月強と短いほか、通常、特にコストがかかる「相手探し」を、仲介会社を介さずにWEB で直接行うため、高額な着手金や仲介手数料は発生しません。売買にかかる費用は、事業の売り手は無料、買い手は成約金額の3%と安価となっています。また、M&A 仲介事業者等の専門家も利用可能です。

  

▲「トランビ」の仕組み  

廃業予定が一転、1億円規模の事業譲渡へ

 これまで事業の売り手は、企業価値を正しく評価されないまま譲渡や廃業を余儀なくされる場合が多くありました。しかし、「トランビ」は多様な買い手が事業価値を評価するため、売り手が満足する事業譲渡につながっています。廃業を検討していた事業者が買い手を募ったところ、1億円以上で譲渡された事例もあります。  

金融機関などとの連携を強化

 廃業を検討する前にまずはトランビに登録してもらうよう、多くの取引先を持つ地域金融機関との連携に力を入れています。提携する金融機関の増加とともに新規登録ユーザー数は、17年度の約3,300件から、18年度は10月末時点で約8,200件と2倍強に増加しています。
 今後は、M&Aの専門事業者などとの提携も強化し、拡大する需要に対応していく方針です。また、現在、年間で約120件の成約件数を1万件まで増やす目標も掲げています。

新事業に挑戦する人を増やす

 トランビは、「Transform your Business(あなたの会社を変えよう)」という言葉に由来します。「サイトに登録された企業をウィンドウショッピングのように見て回り、自社の持つ技術とのシナジーなど想像を膨らませて欲しい。手軽に売買できる環境を整備し、新事業に挑戦する人を増やしたい」と、高橋社長は日本の事業承継・M&A に風穴を開けたい考えです。 

▲株式会社トランビのオフィス

株式会社 トランビ

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