電話応対が苦手な若者たち ~イエデンを知らない世代~

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最終更新日: 2018年6月25日

研修グループの中島直子です。

このコラムでは、研修の仕事を通じて、日頃感じていることをご紹介します。 

今回は、電話応対についてです。

 

 

電話応対に苦労する新入社員たち

 新入社員が入社して3ヶ月がたちました。

 新人たちは、人間関係や仕事にも慣れてきた反面、様々な壁にぶちあたっているようです。

 先日ある企業へ新入社員フォロー研修に出向いた際、「つらかったこと」を尋ねると、

 「電話応対に苦労した」「言葉づかいが難しかった」などがあげられました。

 

イエデン(家にある固定電話)を知らない世代

 携帯電話の普及で電話機はひとり一台のパーソナルなものになりました。

 携帯電話は誰からかかってきているか表示され、出るか、出ないかも自由。

 「もしもし」はもはや死語で「今、どこ?」から始める時代です。

 そんな固定電話を知らない世代が、ビジネス電話応対を身につけていくには、

 いくつかのハードルがあるようです。

ハードル1 

  事前予告なく、誰からかもわからない電話を受けなくてはいけない

ハードル2 

  見ず知らずの相手の会社名と名前・用件を聞き取ることの難しさ

  携帯の写真機能を使いこなす世代は、メモをとるより写真に残し保存、送るなどは得意

  メモをとり、復唱する癖をつけることから始める必要があるようです

ハードル3 取り次ぎ(ビジネス電話の最大の特徴)

  相手の話の要旨を理解し、待ってもらうことを伝える

  それを、会社の上司や先輩に簡潔に説明し、取り次がなくてはならない

 

学びのチャンスになっていたイエデン

 家に固定電話があった時代は、親にかかってきた電話の様子から、

 見ず知らずの人への挨拶、身内の呼び方、取り次ぎ方を自然に覚えました。

 親の言葉づかいから、敬語の内と外との使い分けや演技力を学んだともいえます。

 

電話応対が仕事を覚える一番の早道

 新入研修では「仕事を覚える一番の早道は電話に出ること!」とお伝えします。

 電話は先輩と一緒に出ることはできず、まず自分で一生懸命に話を聴き、

 どんな方からどんな用件がかかってくるかを知ります。

 途中で、先輩にかわってもらったとしても、先輩の説明から対応を学び、

 電話後には仕事を教えてもらえるチャンスが得られます。

 同期の入社でも電話に出る新人とそうでない新人とでは仕事の覚え方に

 大きな差が生まれるといわれる所以です。

 

電話を通して企業のイメージアップに!

電話応対は企業の鏡と言われます。

苦手こそ強みになる可能性を秘めています。

また、教えずにできる仕事はありません。

新人の育成を通して、先輩も今までの電話応対を見直し、

会社全体で応対力を高め、企業のイメージアップにつなげましょう!

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