床暖房に最適 業界最薄フィルムのPTCヒーター 
宮坂ゴム 株式会社

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最終更新日: 2017年9月8日

多方面で使用できる富士ホット

   自動車向け工業用ゴム製品を主に製造している宮坂ゴム株式会社は、FNP 事業部においてPTC※(自己過熱抑制)特性を利用した電気式床暖房システム「富士ホット」を販売しています。

 

▲富士ホット

   PTC 特性とは、温度上昇に伴いヒーターの電気抵抗が増大する特性を言います。つまり、温度が上昇すると電気が流れにくくなり、温度が下がると電気が流れやすくなります。
 この特性を利用した富士ホットは、上限設定した温度よりも高くなる心配がないほか、立ち上がりの温度上昇が速く、安定時は、一定の温度を効率的に保つことが出来ます。そのため、こもり熱による低温やけどになりにくく、異常温度のない床暖房となっています。また、PTC 特性により節電に繋がったり、発生する電磁波が小さいといった特徴もあります。
 このように、温度を安定的に保てる機能から、ヘッドライトの凍結防止やバイオトイレ、生ゴミ処理機、ペット保温用など、顧客に合わせたヒーターに利用されています。
 当社のPTCヒーターは、シートタイプのため名刺サイズから畳一畳サイズまでさまざまなサイズに対応可能です。これは当社が培ってきた印刷技術が背景となっており、「部屋の大きさに合わせたヒーターを供給できることから施工の効率化が図れる」と販売先の大手ハウスメーカーでも好評です。

 

▲PTC ヒーターの施工

 簡単施工でトヨタホームに一括採用

 大手ハウスメーカーのトヨタホームでは電気式床暖房に100%当社製品が採用されています。暖房機器は、エアコンが主流であるが、ホコリを巻き上げて空気が汚れたり、天井と床近くの温度差が出来てしまうなどの欠点があります。
 これに対して、床暖房は足元から温まり部屋の空気を汚さないため、希望する顧客も多いそうです。床暖房には、熱源がガス・灯油による「温水式」もありますが、床下にパイプを埋め込む工事や故障した場合の修理に手間がかかります。一方、「電気式」の当社製品は、厚さ0.5mmのシートをフローリングや畳の下に敷いて制御装置をセットするだけの簡単な施工です。また、仕組みが単純なことから故障する可能性は低く、半永久的に使用できるという強みも持っています。
 この強みはリフォームで更に生きてきます。極薄のシートであるため、床の張替え工事をしなくても、リフォーム前の床板の上にシートを施工し、その上に新しい床を張るといった簡単な工法も可能です。このため、当社ではリフォーム業者への営業にも力を入れています。

 今後は、農業など他分野への展開も

 現在、他分野での利用を広く検討しています。その一つとして、太陽光発電システムの販売等を手掛ける東京の企業や大阪大学接合化学研究所と連携し、イチゴのハウス栽培などで使用する育苗用シートや子豚の生育を促す保温シートとして養豚場向けに販売するシートも試作中です。今後、業界最薄のPTCヒーターの他分野への展開を積極的に進めていく方針です。
 

宮坂ゴム 株式会社

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