かかりつけ薬剤師をサポートする「kusudama(薬玉)」
株式会社ズー

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最終更新日: 2016年9月12日

 ソフトウエア開発の株式会社ズーは、調剤薬局内の全ての業務を一人一台のタブレットだけで完結できるシステム「kusudama(薬玉)」を開発しました。
 全ての業務を網羅し一貫した処理ができるシステムは業界初で、タブレットを利用して外出先も含め24時間使用できるのが特徴です。


株式会社ズー本社

制度改正でかかりつけ薬剤師の役割が重要に

 2016年度の診療報酬改定で、「かかりつけ薬剤師指導料」「かかりつけ薬剤師包括管理料」の項目が新設されました。これらは患者が選んだかかりつけ薬剤師の指導内容などで算定されます。この制度改正により、調剤薬局は、従来の患者待ちの姿勢から、かかりつけ薬剤師による患者宅への訪問や電話による指導など患者に寄り添う対応が求められます。「kusudama」の開発はその動きにいち早く対応したものです。

レセコンからPOS入力まで一連の業務を一台で処理

 従来、調剤薬局では、レセコン(診療報酬計算)、ピッキング(薬の在庫からの取り出し)、薬歴確認、POS(販売時点情報管理)入力など業務毎に異なるシステムが使用されていました。このため個別の固定端末でしか作業ができず、業務の効率化や顧客とのコミュニケーションの点で課題がありました。
 「kusudama」は、同社の30年に及ぶ薬局向けシステム開発の経験をベースに、かかりつけ薬剤師が自ら対面によるきめ細かな対応を行うための新しいツールとして開発されました。患者をキーに、全ての業務を紐付けしたのがポイントで、処方箋のQRコードをタブレットのカメラで読み込めば、すぐに患者の薬歴情報を呼び出せます。薬剤師はアレルギーや併用薬、前回出した薬の残りの有無などを確認しながら、薬を出す前の「前指導」ができます。また、安価なジェネリック医薬品の検索も可能です。

 

薬局・薬剤師・患者のそれぞれにメリット

 このシステムにより、薬局では、リアルタイムに業務の進捗状況や患者の待ち時間が把握でき、薬剤師毎の仕事の見える化も可能となります。調剤以外に販売する商品の消費税も自動計算されます。また、薬剤師は、どこにいても患者情報を確認して指導を行え、タブレットを活用し自らが出向いて患者と向かい合うことも可能となります。一方、患者は、薬局の待ち時間が減るのに加え、24時間薬剤師に相談に乗ってもらえます。
 このように、3者それぞれに大きなメリットが生まれるシステムとなっています。

大手調剤薬局・ドラッグストアとの提携を視野に

 システムは現在薬局で進めている実証実験が終了次第、販売を開始しますが、今後は大手調剤薬局やドラッグストアとの提携も視野に展開していく予定です。

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