まちに愛される「ビンテージビル」の創造事業
株式会社アドイシグロ

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最終更新日: 2016年8月12日

 看板制作などを行う株式会社アドイシグロは、本業の技術光ハイツの未来予想図
やデザイン力を活かし、関連会社所有の6階建店舗兼共同住宅「光ハイツ」のリノベーションを行い、その部屋を賃貸しています。
 2013年に福岡のビル再生会社と協働で始めたこの新事業は、「長野ビンテージビルプロジェクト@光ハイツ」と呼ばれ、リノベーションによって古い建物の良さに新たな価値を付けて、そのまちの人々に長く愛されるものにすることを目的としています。

リフォームとリノベーションの違い

 住居はリフォームするのが一般的ですが、リフォームは、古くなった家を新築に近づける感覚なのに対して、リノベーションは、自分の生活スタイルに合わせて住空間の新しい価値を自分自身で見つけて作り上げていくものです。例えば、古びた和室をよく見ると、昔のままの木の天井や障子の窓枠には新築にない趣があります。こうした部分を残して、古い空間に現代を移植すると、古いもの・新しいもの・異質なものが共鳴して別の表情が生まれます。
 これまでにリノベーションしたのは9部屋で各部屋の広さは2DK52㎡。部屋番号のほかに「ルーブル」「OLD BLUE」「土間のある風景」など、その部屋のイメージやコンセプトを表す個性的な名前が付いており、こだわりを感じさせます。

プロと進めるDIY「リノっしょ」

 同社は、入居者と一緒になって部屋をリノベーションする取り組みを行っており、これを「リノっしょ」と呼んでいます。
 まず入居希望者が暮らしたい部屋を選んで入居を申し込み、同社のクラフトマンたちと一緒にリノベーションをしていきます。「リノっしょ」は、独りでは難しいDIY をプロが一緒に進めてくれる楽しさと、手作りを通じて部屋への愛着が強くなるのが特長です。また、実際に暮らしながら「リノっしょ」することも可能です。

“絵と共に暮らす”がテーマの部屋「ルーブル」

ビンテージビル文化を広げたい

 賃貸の期間が過ぎ住民が退去しても、前の住民が作り上げたデザインを新たな住人が受け継ぎ、その上に新たな個性を加えて空間を作っていきます。こうして住民たちが部屋に込めた思いを次々と引き継いでいきます。それが光ハイツのブランドとなり、人が集まる魅力となります。光ハイツプロジェクトが目標とするビンテージビルの姿はここにあります。
 今年は更に2部屋のリノベーションを予定していますが、将来的には他のビルに事業を広げ、長野のまちにビンテージビル文化を広めていくことを目指しています。

長野ビンテージビルプロジェクト@光ハイツ

株式会社アドイシグロ

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