ワンストップ総合支援事業   

 

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最終更新日: 2020年5月14日

 経済産業省の「中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業」がスタートしました。専門家と連携して中小企業の経営課題解決を支援するものです(3回まで原則無料)。当研究所は、この事業を活用し経営支援を行っています。


事業イメージ

経済研究所の取り組み

 これまでの中小企業支援事業を通じさまざまな分野の専門家とのネットワークができました。そして、こうした専門家と連携することで、中小企業の経営力向上を支援してきました。このように、当研究所が総合的にコーディネートすることで関係者の力が結集し、多くの企業の経営改善に繋がっています。
 これが、シンクタンクによる先進的な取り組みとして、経済産業省をはじめ経営者の皆さまからも高い評価を受けています。


支援実績
 

「地域力連携拠点事業」
 2008年度は91事業所(249回)、2009年度は181事業所(452回)に対し専門家を派遣しました。相談内容は、事業拡大・新製品開発から売り上げの回復策・事業展開の方向付けまで多岐にわたりました。

「中小企業応援センター事業」
 2010年度は50事業所(128回)に対し専門家を派遣しました。経営環境の激変を受け、製造業の支援課題は原価管理の徹底によるコスト削減、生産性向上、在庫圧縮などが目立ちました。

「中小企業支援ネットワーク強化事業」
 特に経営改善に取り組む多くの企業から相談が寄せられ、2011年度は72事業所(313回)、2012年度は70事業所(314回)に対し専門家を派遣しました。

「中小企業・小規模事業者ビジネス創造等支援事業」
 2013年度は経営改善のほか新規事業展開や販路拡大など、57事業所(140回)に対し専門家を派遣しました。

「中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業」
 2014年度は75事業所(159回)、2015年度は74事業所(141回)、2016年度は75事業所(128回)、2017年度は49事業所(79回)、2018年度は34事業所(52回)、2019年度は5事業所(8回)に対し専門家を派遣しました。

 

2019年度の業種別・相談内容別事業所数

  経営
改善
IT 創業 販路
拡大
新規事
業展開
その他 合計
製造業 1     1     2
サービス業              
卸・小売業    1       1 2
飲食店・宿泊業              
その他        1     1
合計 1 1   2   1 5

 

経営力向上の支援事例 

(1)金属部品塗装業
課題:主要取引先からの受注が減少して急激に経営が悪化。縮小均衡策を中心に経営改善を 
   進めたが効果が薄かった。

対応:単に縮小均衡策によらず、売り上げ確保と利益体質化の同時改革を支援した。社長の意
         識改革を図り、これをきっかけに社員一丸となって生産性向上に向けた改革に取り組み黒
         字に転換した。

 


 

(2)和・洋菓子製造販売業
課題:創業100年を迎えたお菓子処は、規模的には急成長を遂げたが、会社経営は全てが「生
         業」の域を脱しておらず、経理事務も手作業で行っていた。

対応:始めに勤怠管理と給与計算にITを活用した。IT専門家を派遣して同社に最適なシステム
         の導入を支援、経理事務が大幅に効率化した。

 


 


(3)金属メッキ業
課題:M&A後の買収先を早く立て直す必要があったが起用された新社長はマネジメント力不十
         分。

対応:経営管理手法をきめ細かく指導し、持続的に改善を目指す社風を醸成した。切削・研磨・
         メッキ・組み立ての一貫生産体制確立というM&Aの目的に欠かせない同社の経営改善が
         軌道に乗った。

 


 


(4)金属機械部品製造業
課題:リーマンショック以降受注が激減し連続赤字計上。経営改善計画を策定し改善を図るも、
         震災の影響も相まって受注は回復せず計画未達の状況が続いていた。

対応:実現性の高い抜本的な経営改善計画の再作成を支援。売上確保とともに利益追求のため
         の改善活動を始めた。具体的には全社員がストップウォッチを携帯しムダの排除に取り組
         み、短期間で赤字脱却した。

 


 


(5)クリーニング業
課題:競合店の出現や社会情勢の変化等から売上減少。社長の健康状態に不安があり、事業
         承継を早めに進める必要があった。

対応:家族全員で中期経営計画を作成することを要請し、具体的な売上計画の作成や承継手続
         き等を支援。その過程で家族のコミュニケーションが深まり、スムーズな事業承継を実施で
         きた。

 


 


(6)建築工事業
課題:経費削減、工場売却により債務圧縮を図ったが、厳しい経営環境が続いていた。

対応:不採算部門の事業の廃止を提案。人員の再配置を行い、存続事業の利益体質化の改革
         を進めた。社員全員の危機意識が高まり労働生産性が向上。減収だが黒字計上すること
         ができた。

 


 


(7)精密メッキ業
課題:タイを中心に海外展開してきた企業。リーマンショック・産業構造変化・主力製品の衰退・
         ヨーロッパ危機・為替問題が重なり急速に経営が悪化した。しかし経営陣は海外の対応に
         追われ、国内の統制が散漫になっていた。

対応:国内事業の赤字脱却が最優先課題と捉え、経営方針を売上至上主義から利益重視に変
         更するよう指導。総原価低減策の1つとして、県工業センターを紹介しMFCAを導入。その
         結果、社員全員で利益追求のための改善活動に取り組み、短期間で赤字脱却の目処がつ
         いた。

 


 


(8)イタリアンレストラン(創業)
課題:相談者が作った簡単な計画を基に銀行取引店で開業資金借り入れの手続きが進んでい
         た。相談依頼を受けその計画を確認したところ、賃借予定の空き店舗はメインストリート沿
         いの好立地であるが、ビル2階で形状が悪く、面積も過大であることが判明した。

対応:再度店舗探しを勧め、半分ほどの面積で道路に面した店が見つかった。店舗内装、厨房な
         どのハード面と、メニュー、集客などのソフト面の支援を行い、ショップコンセプトに合ったイ
         メージ通りの店が完成した。

 


 


(9)そば製造業
課題:付加価値の高い新商品開発と販路開拓において、農商工連携などの国の施策活用を考え
         ていたが、具体化していなかった。

対応:農商工連携支援の実績がある県外(東京)の専門家を紹介し、認定取得に向け基本となる
         商品コンセプト作りから支援を開始した。これにより、商品設計でこだわるべきポイントが明
         確になり開発に向け目処がついた。引き続き、中小企業基盤整備機構アドバイザーの協
         力を得て、農商工連携の認定を取得した。

 


 


(10)花き栽培業(農業)
課題:27年にわたり高品質のシンビジウム栽培を手がけてきた。しかし、出荷するまで数年を要
         し、種苗代や温室栽培の光熱費が嵩む上、需要は景気に左右されがちで近年は苦戦が続
         いていた。遂にこの事業撤退を決意し、代替作物としてパセリに着目したが、そのブランド
         化と販路拡大が課題であった。

対応:商業デザイナーとフレンチシェフの協力を得て生食用と加工品の両面販売拡大作戦を展
         開した。楽しいコピーいっぱいのリーフレットを作成し、パセリをふんだんに使った「ガーリッ
         クバター」で商談会にエントリーした。今後、六次産業化認定も目指している。

 


 


(11)菓子製造業
課題:原価把握や管理力が弱く、低利益率体質が課題。総原価低減活動や収益構造改革を通
         じ、利益体質化・管理力向上を図っていく必要があった。

対応:原価構造と正しいチャージレートを理解し、原価の予実管理ができるようプロセス作りや人
         材育成について指導した。さらに、新商品・高利益率商品の投入など、収益構造変革に向
         けた方向付けにも着手した。

 


 


(12)旅館業
課題:経験の浅い従業員も多く、接客レベルにもばらつきが見られた。専門家に依頼して、現状
         の接客レベルを確認し、問題点を改善する。

対応:従業員の接客レベル、スキルの覆面調査を実施し、その結果を踏まえ、客室担当、フロント
         予約担当のセクションごとに、接遇サービス研修を実施した。この研修を通し、顧客からの
         期待値の高さと、それに応えるためのサービススキル向上の必要性をスタッフ全員が共有
         認識できた。

 


 


(13)精密部品加工業
課題:営業から部材手配、工場管理に至るまで全て社長が仕切る企業体質だった。営業が奏功
         し売上急増したが、負担が社長に集中したため、早急に社内体制を整備する必要が生じ
         た。今後の事業拡大のためには生産効率の改善も必要だった。

対応:社長の仕事のやり方が最大のネックと判断し、社長の仕事を各管理者全員に分散するよう
         指導。昨年末には工場を移転。研究開発部門も新設し、順調に事業を拡大している。

 


 


(14)和菓子製造業
課題:老舗でブランド力はあるが、主力販路である高速SAの競争激化や客層の固定化により、
         近年売上が伸び悩み、新たな事業展開を模索していた。

対応:新しい客層向け高付加価値の新商品開発を提案。地域資源製品開発支援センターと連携
         し、東京のデザイナーの協力を得てブランド戦略を練った。その結果、若い女性をターゲッ
         トとした洋風菓子を開発。新たな客層を取り込むことに成功した。

 


 


(15)タクシー業
課題:景気低迷による利用者減少に加え、規制緩和による競争激化もあり、市場全体で乗客を
         奪い合う状況だった。一方で同社の配車係はスキルに差があり、効率的な運行管理ができ
         ず、乗客を確保できない実態もあった。

対応:ベテラン配車係の経験に基づき、必要な技能(分散待機の指示、顧客データ更新等)を書
         き出し、各人のスキルマップを作成するよう指導。スキルアップ計画を実施することで、配
         車係育成とともに、効率的な運行管理による顧客確保、売上回復を目指している。

 


 

(16)菓子製造業
課題:売上の増加が利益につながるとの社長の思い込みから、実際には赤字の価格で主力商品
         の販売に注力していた。その結果、直近決算では増収にもかかわらず赤字を計上してい
         た。

対応:「売上市場主義」から「収益重視」への意識転換が必要と判断し、商品ごとに原価と収益状
         況を検証した。その結果を踏まえ、赤字商品の打ち切りのほか、売価の見直しを行った結
         果、単月で黒字計上するまでに改善した。 

 


 

(17)日本茶卸小売業
課題:消費者の嗜好変化による日本茶の需要減少と、食品スーパー、コンビニ、通販等さまざま
         な競合相手の出現により、近年売上が伸び悩んでいた。社長は子息への事業承継を見据
         えて、新たな事業展開の方向性を模索していた。

対応:これまでの卸売中心の経営スタイルから店頭売り重視に転換し、専門店化を目指すことで
         生き残りを図ることにした。その方法として、「PB商品の開発」と「小売焙煎機を使った店頭
         でのお茶の火入れ」の2点を積極的に打ち出すこととし、早速PB商品の検討に入った。店
         頭でお客さまの反応を見ながら、お客さまのニーズに合った特徴ある店づくりを目指してい
         る。
 

 


 

(18)飲・食料品小売業
課題:社長に売り上げ拡大が喫緊課題との認識はありましたが、営業に手が回らず、新規顧客
   獲得が思うように進まない状況でした。販売促進のツールとして広告の有効活用を検討し
   ましたが、社長には具体的なノウハウが不足していました。

対応:まず顧客視点に立った効果的な販促チラシの作成方法やホームページ作成の着眼点等
         のアドバイスを行い、作成後のブラッシュアップアドバイスまで複数回の派遣を行いました。
   専門家が販促活動の伴走支援を行うことで着実なノウハウ蓄積が図られています。

 

 

相談をお待ちしています

 「中小企業経営力強化支援法」に基づき、八十二銀行と当研究所は専門性の高い支援を実施できる支援機関に認定されました。
 どうぞお気軽に八十二銀行取引店または長野経済研究所にご相談をお寄せください。
 

担当:牛山・田中

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