経済月報2008年7月号

長野県に見る外国人観光客の現状と課題~通過型観光地から地域の核となる観光地づくりへ~

挿絵

国内旅行市場が伸び悩む中で、日本を訪れる外国人旅行客の誘客に関心が高まっており、長野県内の各地でも誘客に取り組んでいる。スキー場や温泉観光地の活性化が課題となっている長野県観光にとっては、外国人旅行客の取り込みが一つの鍵となる。本稿では、外国人旅行客の来訪の現状と誘客施策について考察する。

長野県においても外国人宿泊客は増勢を強めているが、現状では県外の有名観光地への中継点として宿泊サービスだけを提供しているケースも多い。個別の宿泊事業者が誘客に努める一方で、宿泊地周辺ではあまり観光をせず、地域への経済波及効果が小さい。

事業者による連携から地域の受け入れ態勢の整備につながった白馬村の例を紹介しつつ、より地域への経済効果を高めるためには県内観光地における広域連携、顧客を知るためのマーケティング、および官民の役割分担・協働が必要となることを述べる。

併せて、これから外国人旅行者の誘客に取り組もうとする場合のヒントを成功事例や行政のヒアリングから紹介する。

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