開催が間近に迫る諏訪圏工業メッセ2025<2025.6.23>
今年は6月に開催される諏訪圏工業メッセ2025
今週の6月26日(木)から28日(土)にかけて、岡谷市で諏訪圏工業メッセ2025が開催されます。今年で24回目を数えるこのイベントは、諏訪地域の製造業が誇る高い技術力やユニークな製品などを県内外から訪れる来場者に紹介し、知名度の向上と共に、取引の拡大を目指す催しです。
例年は10月に開催されていますが、今年は会場の改修工事の関係で初めて6月に行われることとなりました。そこで、今回は開催が間近に迫った諏訪圏工業メッセについてご紹介します。
メッセの概要や開催効果
まず、諏訪圏工業メッセの概要や開催の効果についてお伝えします。諏訪圏工業メッセは2002年に始まり、以前は諏訪市にあった旧東洋バルブの工場跡地を活用した諏訪湖イベントホールで開催されていました。地方における国内最大級の工業専門展示会として評価され、コロナ禍以前は3日間で400以上の企業・団体が出展し、2万8千人に及ぶ来場者を集めました。
コロナ下でのWeb開催を経て、2023年からは施設老朽化のため会場を岡谷市民総合体育館とテクノプラザおかやに移し、昨年は359の出展数と1万8千人を超える来場者が参加しました。
次に、メッセ開催の効果について前回の報告書をみると、24年のメッセに出展し、開催中を含めその後半月程度の間に商談があった企業の割合は53.5%と半数を超え、1社あたりの平均商談先数は8.9先となりました。さらに、新たな受注に至った企業も6.6%あったほか、その後の継続的な商談や受注につながる例も数多くあり、商談獲得の有効な場として機能していると言えます。
また、多くの人や企業が一堂に会することで、貴重な情報交換や情報収集につながっていることに加え、自社の知名度向上や他社との交流が深まったという声も多数聞かれています。
さらに、県内外から数多くの来場者が諏訪地域を訪れることによって地域内での食事や宿泊の機会が増えるほか、企業の出展に関連した消費活動等もあり、昨年のメッセ全体の地域に与える直接的経済効果は約3億6千万円と推計されています。こうしたことからも、メッセが地域振興を図る上で重要なイベントとなっていることが分かります。
今年のメッセはビジネスと人材育成の会場を分離して強化
今年の諏訪圏工業メッセ2025は、6/26からの3日間、岡谷市で行われます。従来は2つの会場に企業の出展を分散していましたが、今年は企業の出展を岡谷市民総合体育館に集約し、もう1つのテクノプラザおかやには新たに子供や学生向けの学びの場を創設するなど、ビジネスマッチングと次世代に向けた人材育成をともに強化・充実させる試みとなっています。
期間中は諏訪地域を中心に県内外の約340の企業・団体が出展を行うほか、(株)キッツの河野社長の記念講演会や、各種セミナー・プレゼンテーションが行われます。また、ニーズのマッチングに向け、地域企業の製造加工の現場や社内設備などを実際に見ることができる工場見学ツアーを開催する企業もあり、展示会場の外でも活発なビジネス交流が期待されます。
さらに、6/28(土)には、テクノプラザおかやにて子供向けの「家族ものづくり体験コーナー」が開催されます。ロボットプログラミング体験に加え、諏訪地域に根差した時計やオルゴールがつくれる体験、他にもミニ四駆づくりやバルーンロケットづくりなど、家族で参加できる企画が用意されています。ぜひこの機会に、ものづくりの楽しさを味わいながら、諏訪地域が誇る技術力を身近に感じてみるのはいかがでしょうか。
SUWAブランドの創造を目指して
諏訪圏工業メッセは、諏訪の企業が持つ高度な技術力を紹介するとともに、ビジネスチャンス拡大の場として地域に定着してきました。さらに、全国でも珍しい地域の学生や子供たちがものづくりに触れられる工業専門展示会として、貴重な人材育成の場にもなっています。
今後も、諏訪圏工業メッセが、「魅力あるSUWAブランドの創造」を目指し、国内外に力強く発信していく一大イベントとして育まれていくことを期待したと思います。
2025年6月23日放送 SBCラジオ「あさまるコラム」より
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