日本経済:経済の体温は上昇するも、成長に確信が持てない日本の未来図

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最終更新日: 2026年3月6日

名実ギャップが拡大する中での企業の成長見通し

 賃金・物価・金利が連動して動く新たな局面に入ったものの、企業は依然として日本経済の実質成長に確信を持てていない。大手企業が見込む今後3~5年間の実質成長率は1%を下回り、名目成長率との乖離は拡大する見通しである。物価上昇により名目値は押し上げられても、生産性や付加価値を押し上げる実質的な力への期待が弱いことが背景にある。このギャップは、企業の投資判断にも影響し、名目投資額は維持されても、コスト増を踏まえた実質ベースでは伸び悩みが目立つ。コストの変動幅が大きく、価格転嫁のタイムラグも存在するなかで、企業は回収確度の高い投資に慎重になり、国内設備投資の前傾化は限定的となっている。

地域企業に必要な心構えとは

 円安下でも国内回帰が進まない現状は、企業が国内の実質成長に強い確度を見出せていないことの表れである。特に地方では外需の取り込みや新たな需要創出が不十分な限り、供給能力を高める投資拡大は期待しにくい。こうした環境下で地域の中小企業が注視すべきは、希少な経営資源を高付加価値工程へ集中させる経営への転換であり、生産性向上やDXによる業務高度化が不可欠となる。また、名目成長率が高まる環境を踏まえ、価格交渉力を強化し、取引条件の改善を通じて付加価値分配比率を高める戦略も求められる(詳細はレポートをご覧ください)。

(図表)設備投資の見通し 

 

日本経済:経済の体温は上昇するも、成長に確信が持てない日本の未来図(454KB)(PDF文書)

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