躍動する信州のITカンパニー 株式会社ヤマサ

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最終更新日: 2024年12月10日

代表取締役社長
北爪 寛孝

 株式会社ヤマサ

  住所:松本市大字笹賀7600-22
      設立:1950年12月
  従業員数:95人(グループ会社含む)
  事業内容:建設関連事業・燃料事業・食糧事業・ドライアイス事業・
                     通販事業(そばぶるまい)・デジタル事業
  電話:0263-86-0015

当社のコア技術・強み

 当社は、1870(明治3)年に創業して以来、建設、食糧、燃料を中心に地域の経済活動の基盤づくりとなる事業を展開しています。社内業務のデジタル化については、かつては専担者がおらずITベンダーに依存する状況でしたが、2021年にデジタル推進課を設置し全社員一丸となって取り組んできました。今では、経済産業省のDX認定制度で認定されているほか、同省のDXセレクション(DX優良事例)にも選ばれています。
 社内で培ったデジタル技術・知識は、お客様の課題解決にも応用できます。老舗企業としてお客様と親密な信頼関係を築いていることから、課題やニーズをいち早くキャッチでき、熟練された業務ノウハウ・知識の積み上げとデジタルを掛け合わせ、お客様の課題解決を図るための新しいシステムの研究開発を続けています。

コア技術の活用事例

 当社の全社的なデジタル化は、グループウェアの導入が契機となり始まりました。全社員にデジタル端末を配布し、スケジュール登録や回覧板機能を活用することで、社内での情報共有が円滑になり、勤怠管理、稟議書・報告書などの承認フローもデジタル化しました。本社・営業所・工場が分散している当社にとって、デジタル化は事務処理・管理業務の効率化に大きく貢献しました。
 事業部ごとの固有業務についても、業務責任者とIT担当者が一緒に業務プロセスの可視化を行い、システム開発を内製化することでデジタル化が進展しました。手作業で行っていた工程が自動化され、熟練技術者の属人的な作業を若手社員も担えるようになりました。こうした内製化により約3年間に13個のシステム/ツールの開発を行い、460時間/月の作業時間を削減しました。
 当社独自の研究開発の成果としては、次の2つがあります。1つ目は、骨材製造に関して工程全体のデータ化を行う原石判別人工知能(AI)システムを開発し、特許を取得しました。骨材製造・販売に加え、セメントの販売、生コンの製造・販売、土木工事の施工・管理を扱っていたことが、資材調達での課題解決や業務フローの可視化につながり、特許取得に結び付きました。
 2つ目は、農業、米穀、畜産などの共通課題である鳥獣被害に対するシステムについて、信州大学工学部と産学連携で行っている研究開発です。研究内容が長野県産業振興機構に認められ、産学官連携プロジェクトとして補助金を活用し、鳥獣被害対策のためのドローン自動飛行に関する特許(下写真:実証風景)を取得することができました。

今後の事業展望

 当社のデジタル化は緒に就いたばかりであり、日々の仕事に向き合う中で個々のITスキルを磨き、事業部ごとにITに強い人材が配置できることを目指します。
 現在、長野県の施策として、IT人材・IT産業の集積地を目指す「信州ITバレー構想」が展開されています。当社としても業務システムのカスタマイズや内製化、研究開発ノウハウ、人材育成などの経験を生かし、お客様へのアドバイスをはじめ地域の皆様へのIT支援や情報発信でお役に立てれば幸いです。

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産業調査

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