躍動する信州のITカンパニー 株式会社羽生田鉄工所
代表取締役社長 |
住所:長野市柳原2433 |
当社のコア技術・強み
当社は、圧力容器の設計から製造、さらに温度・圧力制御装置の開発および製造までを一貫して行っています。また、設置後のメンテナンスまで責任を持って対応し、製造に必要な許認可資格の取得と維持も行っています。さらに、構想段階からの関連事項の検討・相談にも応じ、お客様のニーズに寄り添ったソリューションを提供しています。
1884年の創業以来100年以上にわたる当社の圧縮容器製造の歴史は、卓越した溶接技術に裏打ちされています。これにより、設計・製造から塗装、配管、電気配線、制御盤製造まで、全ての工程を社内で完結させることが可能です。さらに、設置およびアフターサービスに至るまで、ワンストップでお客様のご要望にお応えしています。
コア技術の活用事例
こうしたコア技術を用い、さまざまな装置や製品を開発しています。主なものを以下に紹介します。
「菌床栽培きのこ培地の高圧殺菌釜」は、高温高圧の蒸気を用いて大量の培地を短時間で効果的に殺菌します。現代の食品産業において、キノコ栽培の90%以上が菌床栽培であり、この装置は欠かせない存在となっています。
「オートクレーブ」は、CFRP(炭素繊維複合材料)などの成型装置として、温度と圧力の精密な制御により高品質な成型を実現します。当社では、CFRPをはじめとする複合材料の製造におけるハードルを下げるための研究開発を進めており、これを支える拠点としてコンポジットセンターを展開しています。これにより、今後のマルチマテリアル時代において、CFRPを活用した製造がより容易に行える環境を整備しています。
「加硫缶」は、ゴム原材料を加圧蒸気により化学反応させ、ゴム製品化する装置です。また、「蒸煮缶」は、大豆や米などの原料処理工程で幅広く使用されています。さらに、「含侵装置」は、素材内部の隙間に液体を浸透させるため、減圧環境下で処理を行い、その後、加圧して液体を素材内部に急速に浸透させる装置です。
今後の事業展望
現在は、これまで培ってきた製造技術と実績を基盤に、新たな派生事業の育成にも積極的に取り組んでいます。
特に、複合材関連の取引を通じて得た知見を生かし、地球観測分野における人工衛星データの活用を推進しています。人工衛星データの利用は、農業や漁業、環境モニタリング、インフラ監視、保険、金融など、さまざまな産業で急速に拡大しています。当社では、長野地域を中心に、農業分野や防災における人工衛星データの活用実証を進めており、直近では上水道管の漏水箇所を調査するシステム開発にも着手しています。このプロジェクトは、長野県の「コンソーシアム活用型ITビジネス創出支援事業」を活用しており、地域企業との協力を通じて衛星データの事業化を目指しています。
当社の行動方針である「夢をもち、それを実現するために全力を尽くす」の精神に基づき、今後も地域と連携しながら、積極的に新たな事業の可能性を探求し、成長を続けていきます。
農業分野に利用される衛星画像
産業調査
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