躍動する信州のITカンパニー 株式会社中嶋製作所
代表取締役社長 |
住所:長野市篠ノ井会33 |
当社のコア技術・強み
当社は、1921(大正10)年の創業以来、畜産関係の製品づくりを行っています。
当社の強みは、モノづくりの技術とお客様である生産者の生き物を飼育する技術を融合することです。これは物理的な物だけでなく、カタチの無いサービスも含めた「モノ」、今風に言えばお客様にソリューション(ITの導入による効率的で高精度なソリューション)を提供することです。
コア技術の活用事例
他の業種と同様、畜産に携わる生産者の数も減少し人手不足です。生産者の仕事の1つに、生き物を飼育した後の洗浄作業があり、この洗浄作業を自動化・省力化できる洗浄ロボット(写真)の開発を進めてきました。一般的に畜舎(鶏・豚・牛を飼っている建物)と言っても内部の構造は全く違い、養鶏場と養豚場では洗浄作業をする手順が異なります。そのため養鶏用に作った洗浄ロボットを養豚場へ持って行ってもその用途に合わないため、それぞれ専用のロボットを開発しました。開発を始めると決めてから試験販売にたどり着くまで、約10年の歳月を要した力作です。
洗浄ロボット開発において、当社は3つの強みを生かしています。1つ目は機器であるハードの製造力、2つ目は制御するソフトウェア、3つ目は長く使ってもらうためのアフター・メンテナンスです。1つ目のハードは、当社で設計・開発から製造まで一貫しています。2つ目のソフトウェアは、IoTを活用した稼働監視システムを導入し、リアルタイムの監視と故障予兆検知でトラブルを未然に防ぎます。3つ目のアフター・メンテナンスは、既存の主力製品によって培ったお客様との強固なネットワークによるものです。
今後の事業展望
現在、養豚用の洗浄ロボットに導入した稼働監視による故障予防の仕組みを他の製品へ展開し、お客様と当社とのサプライチェーンを強化するシステムを構築中です。さらに今後は、人工知能(AI)を用いた画像認識技術により、畜舎内の汚れを自動的に検出し、汚れ具合に応じた最適な洗浄パターンを適用することで、洗浄効率を飛躍的に向上させることに取り組んでいきます。
社内で使用している基幹システムも更新時期を迎えており、(公財)長野県産業振興機構の支援を受け、社内にデジタル業務改善プロジェクトを立ち上げてデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進中です。プロジェクトチームに期待していることは、アプリケーションソフトの入れ替えではなく、プロジェクトに参加するメンバーを中心に、仕事の仕方を自分たちで変えていくという意識の変革です。心をひとつに日本で一番頼られる畜産メーカーになるため、1人が100歩進むのではなく、100人が1歩ずつ前進できる会社を目指していきます。
産業調査
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