「3次元点群測量」により高精度のデータ提供を実現

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最終更新日: 2024年1月10日

 (株)タイヨーエンジニヤは、道路や橋梁といった社会インフラの設計・維持管理から測量業務、環境調査まで、幅広く手掛ける総合建設コンサルタントです。
 当社は、1972年の創業以来、数多くの公共事業の測量・調査・設計業務を行い、近年では、BIM/CIM(ビム/シム)対応を図るため、必要機器の導入や人材育成を県内でもいち早く進めています。そしてこれにより、業務の迅速化や効率化を実現しています。

業務の迅速化・効率化に大きく寄与

 BIM/CIMは、計画、調査、設計段階から3次元モデルを導入することで情報収集を容易にし、建設に関する生産・管理システムの効率化・高度化を図る取り組みです。近年、国土交通省が積極的に推進しており急速に広まっており、当社がBIM/CIM対応で活用しているのが今回のイチ押しである「3次元点群測量」です。
 3次元点群とは、数千万点以上の点が集合したデータのことで、1点ごとに「X,Y,Z」の3次元座標値と3原色の情報(R,G,B)が格納されており、地形や物体を大量の点の集合体データとして表現されます。
 点群データは、3次元測量を行うことで取得ができます。当社は、機密性の高い日本製のレーザー計測機器をドローンに搭載して上空から測量を行ったり、地上据え置き型の3Dレーザースキャナーを活用した測量を行っています。
 得られた点群データは、専用のソフトウェアによって3次元のデータになります。3次元のデータは、地形を3次元で可視化した3次元モデルとなり、発注先との合意形成の迅速化や景観検討、数量算出作業等の効率化に大きく寄与します。 

ICTの積極的な活用

 3次元モデルは立体を可視化しているため、図面に慣れていない一般市民でも形状や位置関係などを理解しやすいです。そのため当社では、合意形成の迅速化を目指し、ドローン等を用いた3次元での測量に加え、道路や橋梁、砂防堰堤などの計画設計においても3次元モデルを活用するため、全社的に2次元CAD から3次元CAD への移行を進めています。
 3次元CAD システムの利用にあたっては、各部門の若手技術者を中心に、実際の業務を通して得られたさまざまな経験を共有し、水平展開することで設計業務の効率化を図っています。

社会インフラ整備の一翼を担っていく

 当社は、人材育成方針を定めて社員のスキルアップに注力しており、測量士や技術士などの資格取得を促すとともに積極的な支援も行っています。また、多様な働き方への取り組みにも注力しており、職場環境の改善を図っている企業として、長野県の「職場いきいきアドバンスカンパニー」に認証されています。
「当社は、時代の変化に合わせて自社の技術を発展させてきました。今後も働きやすい職場をつくりながら、社会インフラ整備の一翼を担っていきたい」と佐藤芳明社長は語ってくれました。

 

 

                       

3次元点群データの例。3次元座標値と3原色の情報で、地形や物体を大量の点の集合体データとして表現します
 

                  

 

(左上)3次元レーザー計測器を搭載し、空中から測量を行う当社のドローン(右下)地上据え置き型のレーザースキャナー。空中からの測量が困難な場所でも、地上から高精度な測量を行える
 

  株式会社タイヨーエンジニヤ

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