脱炭素社会の実現に大きく貢献する「地中熱ヒートポンプシステム」

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最終更新日: 2023年11月10日

 (株)角藤は、土木・建築を始めとする各種専門工事を手掛ける建築業者です。
 1933年の創業以来、専門建設の領域は多岐にわたり、特に、国内最高グレード「Sグレード」認証を取得している鉄骨部門や、独自技術を有する土木基礎工事部門が強みです。また、地球環境保全を意識した建築工事にも積極的に取り組んでいます。

地中熱を有効活用し、省エネ化を実現

 当社のイチ押しは、脱炭素社会の実現に貢献できる「地中熱ヒートポンプシステム」です。
 利用できる地中熱とは、深さ100m前後までの地盤に存在する平均気温同等の熱エネルギーのことです。地中の温度は10mより深くなると、年間を通して温度の変化がみられなくなり、夏場は外気温度よりも地中温度が低く、冬場は外気温度よりも地中温度が高いという特長があります。
 この温度差を利用して空調(冷暖房)や融雪、給湯を行うのが地中熱ヒートポンプシステムで、従来の空冷ヒートポンプよりも使用エネルギーを大幅に削減し、電力使用量を節約できます。ランニングコストも、空冷式チラーや灯油ボイラーといった既存装置と比較して30%~60%も削減可能で、空調、融雪、給湯の省エネルギー化を実現します。 

脱炭素社会の実現に大きく貢献

 同システムを利用することで、従来方式の熱源と比較してCO2排出量を40%以上削減できるなど、脱炭素社会の実現にも大きく貢献できます。また、地中で熱交換を行うことで温排気を大気中へ放出しないため、ヒートアイランド現象の緩和にもつながります。
 地中熱の利用に対する関心は高まっており、当社は、県内の教育機関や庁舎、金融機関を中心にこれまで40件以上の施工を行ってきました。  

次世代の建築物に地中熱を利用

 当社は、2023年9月に「Nearly ZEB(ゼブ)」の基準を満たした新事務所を長野市の本社敷地内に建設しました。
 ZEB(Net Zero Energy Building)とは、快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことです。ZEBにはいくつか種類があり、今回建設したNearly ZEBは、省エネ+創エネで75%以上のエネルギー削減を実現します。新事務所の空調設備にも地中熱ヒートポンプシステムが採用されており、省エネに大きく貢献しています。
 当社は22年に、国が推奨しているZEB建築をプランニングする「ZEBプランナー」のコンサル部門に登録され、25年度に受注するコンサルティング業務のうち、ZEBが占める割合を50%以上にすることを目標に掲げています。環境ソリューション室の山中隆室長は「引き続き地中熱ヒートポンプシステムの普及と建築物のZEB化推進に向けた取り組みを行い、持続可能な社会の実現に向け貢献していきたい」と語ってくれました。

                       

Nearly ZEBは、省エネと創エネを組み合わせて75%以上のエネルギー削減を目指します
 

                         ZEB2

 

2023年9月にNearly ZEBとして完成した(株)角藤の新事務所
 

  株式会社角藤

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