「多品種小ロット・短納期注文への対応力」で顧客との信頼関係を構築

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最終更新日: 2023年9月8日

 長野ダンボール(株)は、長野市に本社を置く段ボール箱の製造・販売会社です。
 1969年、普及が始まっていた防水性の高い紙を利用した段ボール箱の製造を主業として創業しました。その後、設備投資などを行いながら会社の規模を拡大させ、2019年に創業50周年を迎えています。
 創業当時は、多くの農家が梱包用に自前の木箱を用意して出荷するのが一般的でしたが、木箱は重く組み立てるのが面倒という難点がありました。そうした中、当社が製造する段ボール箱は、軽くて持ち運びやすく簡単に組み立てられることから、農家の業務を劇的に改善させ、需要を増やしていきました。
 段ボール箱の製造工程は、段ボール原紙からシートまでを作る貼合(てんごう)工程と、製造したシートから段ボール箱を作る製函(せいかん)工程に大きく分けられ、当社は、後者の工程を担っています。現在、簡易に扱える段ボールの特性を生かし、農産物、食品類、機械系やプラスチック製品メーカーなど、さまざまな業種の需要に対応しています。

発注から納品までを迅速に

 当社のイチ押しは、「多品種小ロット・短納期注文への対応力」です。
 段ボール箱は、中身によって強度や運びやすさなどさまざまなニーズがあり、製品によって大きさや形、材質などが異なります。定型の形や大きさの段ボール箱であれば、低コストでの大量生産が可能な大手メーカーの方が有利なのに対し、当社は、細かな手間のかかる、いわゆるニッチな段ボール箱の製造を得意としており、小ロットの受注など顧客のあらゆるニーズに応えられるのが強みです。

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1969年の創業以来、段ボール箱製造ひとすじ。りんごやレタスなどの青果物をはじめ、加工食品、電機製品、精密機器など多くの分野で使用されています
 

顧客とのコミュニケーションを大切に

 こうしたことを可能にしているのが、顧客との密なコミュニケーションです。営業マンが足繁く顧客の元に通い、多様な要望を丁寧に聞き取り製品化につなげています。最近では、コロナ禍で落ち込んだ需要をカバーするために段ボールを用いたパーテーションを提案し多くの受注を獲得するなど、現在でも工夫を凝らしながら納入先を増やしています。
 また、「発注から納品までを迅速に」をモットーに、緊急で段ボール箱が必要という顧客からの要望にも素早く対応できるよう生産体制を整備してきました。これまでに、生産性を大幅に高めた段ボール箱製造機「アイビス」を業界で先行して導入するなど、短納期実現のため設備投資も積極的に行っています。
 

顧客の要望に精一杯応える

 段ボール箱の製造は多様な業種との関わりがあり、19年の台風19号やコロナ下での顧客の苦境を肌で感じてきました。そのため、これまで以上にコミュニケーションを密にしていく方針です。「ここ数年、多くのお客様が台風やコロナの影響で苦しんでいる様子を見てきました。今後はより一層、お客様に寄り添い、要望に精一杯応えていきたい」と山口幸代社長は語ってくれました。

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2012年に業界で先行して導入した段ボール箱製造機「アイビス」
 

 
 

  長野ダンボ―ル株式会社

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