省エネルギー装置で脱炭素に貢献~パルコスモ~<2023・03・26>
パルコスモ(株)(本社:長野市)は、省エネルギー装置の開発、販売をしている企業だ。
高い技術力で開発したユーザーカスタム型エネルギーマネジメントシステム「PN-XERO-WONE」で「NAGANOものづくりエクセレンス2022」を受賞している。
ユーザーカスタム型エネルギーマネジメントシステム「PN-XERO-WONE」
同社が開発した「PN-XERO-WONE」は、これまで手動で行っていたオフィスや工場での省エネ作業を全自動化するEMS(エネルギー・マネジメント・システム)である。
つまり、エアコンをこまめに切ったり、不要な場所の照明を消して回ったりするなど、人の手を介して行っていた省エネの活動を全自動化することで確実な省エネを図る装置だ。
また、電気料金は、その月と過去11ヵ月の月次最大電力値(30分毎の平均使用量)の中で最も大きい値を契約電力値とし、それと基本料金として決めているため、事業所が電気代を下げるためには、これを抑えることが重要となる。EMSでは、電気使用量を常に監視し、ピークを抑えるシステムにもなっている。
快適空間の創出と独立系の強みで約2,000件の導入実績
同社のEMSには、もう一つの特徴がある。
それは省エネのみに特化しておらず、快適な空間との両立を図る機構になっている点だ。
一般的には、エアコンの吸い込み口に温度センサーが設置してある。しかし、同社の場合は人が動く高さや空調をしないといけない高さに温湿度センサーを設置することで、不快なくエアコンを管理し、省エネも実現できるシステムとなっている。
そのため、省エネに取り組みたいが、快適な空間も壊したくないという医療福祉施設などからのオーダーが多くなっている。
同社はメーカーに属していない独立系であることから、どのメーカーの製品でも制御できるという強みも持っており、これらの結果、現在では全国で約2,000件の導入実績を誇る。
省エネ装置導入の効果
同社の省エネ装置を導入することで、おおむね5~10%の節電が期待できる。
導入先のうちデータが取れる1,200件の年間の削減量を合算したところ、一般家庭およそ3万世帯分の消費電力に相当したという。
県内自治体で例えるなら、2万8千世帯の塩尻市や伊那市などの全世帯を賄える電力量ということになる。
省エネは、低コストで実現できる「新たな発電所」とも言えそうだ。
今後、脱炭素が加速する中、省エネ装置の需要はさらに拡大するだろう。
(資料)SBC信越放送「明日を造れ!ものづくりナガノ」(2023.03.26)
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