4種類の餡が楽しめる和のスイーツ「くまさん焼き」
(株)栗庵風味堂は、伝統の栗菓子から革新の新作まで取り揃える1864年創業の老舗の栗菓舗です。常に時代に合った製品の開発に努め、戦後は全国菓子大博覧会において栗ようかんや落雁を中心に数々の賞を受賞してきました。
近年も、2010年に栗庵もなか、13年に栗ごはん、そして、まんまる栗バウム(18年)、くまさんもなか(18年)、ハローキティもなか(20年)、善光寺バウム(22年)など数多くの新商品を開発しています。また、店舗展開も積極的で、05年には本店内に飲食スペース「Cafe Saku-G(さくじー)」を開店したほか、15年には軽井沢店、20年には善光寺大門店を開店し、県内に3拠点を構えています。
4種類の餡から選べる楽しい「くまさん焼き」
イチ押しは、小麦粉と米粉をブレンドしたもちふわの生地に栗餡やカスタードクリームなどをたっぷり包んで焼き上げた和のスイーツ「くまさん焼き」です。22年7月から小布施町の本店で、当日焼いたものをその日限りで提供しています。おいしさとボリュームに加え、かわいいくまのキャラクターがインスタ映えすると話題となり、今では1日当り300~400個を売り上げる人気商品となっています。
生地の表面はカリっと焼き上げられて香ばしく、中はふわっとした生地にたっぷりの餡が入っています。餡の種類は、栗餡、あずき、カスタードの3種類で、価格は、栗餡が330円、その他は270円だ。栗菓子は贈答用の高価なものが多い中、ボリュームがある上リーズナブルで手に取って食べやすいことから、食べ歩きにもぴったりです。
大きさ12.8cmの「くまさん焼き」は、もちふわ食感の生地でたっぷ
りの栗餡やカスタードクリームなどを包んで焼き上げている
小布施の新名物として観光のお客様だけでなく地域の方にも楽しんでもらいたい
くまのキャラクターは、当店の人気商品「くまさんもなかにあやかった。くまさんもなかは、見た目がかわいく1口サイズの大きさで、パフェに載せるなどアレンジしても楽しめます。また、異業種の企業の商品とコラボレ―ションしたノベルティーとしての人気も高くなっています。「くまさん焼き」は、このキャラクターを基にして、小布施町に観光に来る人も街に住む人も楽しんでもらえることをコンセプトに開発したといいます。
伝統を残しつつ常に新しい挑戦をしていく
栗菓子は、落雁、栗かの子といった伝統的な和菓子が多いですが、同社はこうした伝統的な栗菓子は製法等を大切に守りつつ、一方で餡や皮の味や食感は時代に合わせて改良してきています。また、菓子の大きさやパッケージデザイン等も顧客ニーズに合わせて変えてきています。さらに、21年には本社を新築移転し、働く人がしっかり休める休憩所を整備する等働き方改革も進めています。
「これからも、働く人と共に、お客様を笑顔にしていくことを第一に考え、お客様ニーズを捉えながら新商品の開発を積極的に進めていきたい」と大窪経之社長は語ってくれました。
写真(上)は、本店の一角にある「くまさん
焼き」の店舗。写真(下)は、「くまさん焼き」
の基となった「くまさんもなか」
産業調査
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