仕事に対する礼儀~初心に返る春~<2021・04・12>
新社会人の皆さん、入社おめでとう
新社会人の皆さん、入社おめでとうございます。
期待と不安の中、大きな夢を持って新たな人生をスタートさせたものと思います。
何事もスタートが肝心です。
気合を入れて、丁寧に一日一日を送っていきましょう。
中高年から新人の皆さんに、スタートに当たっての3つの心得を送りたいと思います。
気持ちの良いあいさつ
まずは、気持ちの良いあいさつです。
あいさつは社会に生きる人として、自分を認めてもらい、相手を尊重していますという表現になります。
あいさつには基本となる「オアシス」と言われるものがあります。
朝は「おはようございます」、仕事を教えてもらったら「ありがとうございました」、ものを頼みたいときなどは「失礼します」、迷惑を掛けてしまったら「すみませんでした」の頭の4文字をとって「オアシス」です。
当たり前すぎることですが、年を経る毎にあいさつができなくなってくるものですから困ったものです。
あいさつを忘れてしまった先輩のためにも、気持ちの良いあいさつに励んでください。
素直である事
2番目は素直である事です。
始めは当然全ての仕事を先輩や上司から教えてもらう事になります。
その時に素直に「はいわかりました」と受け入れる姿勢というのはとても大切です。
コミュニケーションというものは全てそうですが、情報を受ける側、この場合ですと教えてもらう側の姿勢で、情報を発信する側、つまり教える側の気持ちや熱意が大きく変わります。
素直に聞いてもらえれば、教える側も気持ちよくなり、更に丁寧に沢山教えようという気持ちになります。
「こだま」のようなものと思えばいいでしょう。良く教わろうと行動すれば、教える側から「こだま」のように返ってきます。
つまり、教える側に「教える力」が必要なように、新人は「教わる力」が必要ということです。
情報の取捨選択は後で自らするにしても、「はいわかりました」と一旦は素直に受け容れることで、「教わる力」がない人の何倍も早く成長ができるものと思います。
真面目に一歩一歩が仕事に対する礼儀
そして、3番目が真面目に一歩一歩仕事に取り組むことです。
皆さん、大きな志を持って社会人になったとは思いますが、今の仕事に周りが驚くほどに愚直に真面目に取り組むことなくして、大きな志の達成などあり得ません。
つまり、自分に与えられた目の前の仕事に誠心誠意、全力で取り組み、一歩一歩進む事しか成長の道や成功の道はないと思うのです。
元大リーガーのイチロー選手は引退時の「自らの生き方」という質問に対し以下のようなことを話しています。
「自分の中にあるモノサシを使いながら、ちょっとずつ超えていくということを繰り返していく。少しずつの積み重ねでしか自分を超えていけない。一気に高みに行こうとすると、いまの自分の状態とギャップがありすぎて、それは続けられない。」
人の成長の真理を言い当てていると思います。どんな優秀な人でも一気には高みに行けるものではありません。
人は真面目に一歩一歩、昨日の自分をちょっとずつ超えていくことしかできないのです。
先ずは目の前に課されていることを徹底的に勉強
「今日会社に行った。先輩と上手く話せなかった。周りに溶け込めなかった」。貴方のやるべきことは人間関係をちょっとずつ勉強することです。
「上手く電話が掛けられなかった」。貴方の勉強することは電話のかけ方について、昨日の自分を超えるための勉強をすることです。
優秀な同期を見て浮足立って、資格とか語学とかに手を出すことは今は必要ありません。それは、目の前の課された仕事を100%こなせてからのこととなります。
日々の仕事がおろそかなのに、資格を取ってみたところで誰も評価はしてくれません。
会社は、与えた仕事に対し少しずつでも積み重ね100%確実にやり遂げる人にしか、次のチャンスを与えるようなことはしないのです。
目の前の仕事に対し、真面目に一歩一歩確実にやり遂げることが新人のみならず、我々中高年にとってもなすべき仕事に対する態度・礼儀なのだと思います。
(初出)SBCラジオ2021年4月9日放送「モーニングワイド・ラジオJ『Jのコラム』
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