中古自動車販売業

印刷

最終更新日: 2019年9月10日

 

  最近の業界動向

  • 中古自動車(以下、中古車という)は自動車の買い替え時に流通するため、その量は新車販売台数と相関がある。近年の国内における新車販売台数は、人口減少や若者の車離れなどを背景に伸び悩んでいる。そのため、図表1のように中古車登録台数も過去10年間、500万~600万台の間で横ばいとなっている。
  • 内閣府の消費動向調査における主要耐久消費財の買い替え状況の推移(2人以上の世帯)によると、乗用車(新車)の平均使用年数は19年3月調査が9.2年で、09年3月調査の7.1年に比べ長期化している。こうした新車販売台数の伸び悩みや使用年数の長期化などにより、中古車販売業者は、「売りやすい車」すなわち、走行距離や使用年数が短い車の確保が難しくなってきている。このため、一括査定サービスの活用や出張査定などにより、個人からの直接買い取りに注力する動きが強まっている。

図表1 全国の中古車登録台数と車種別構成比

   

 長野県内の動向

  • 長野県の中古自動車小売業の年間商品販売額は、図表2のように15年時点で642億26百万円と、自動車小売業全体の2割弱で、自動車(新車)小売業と比較すると規模は小さい。
  • 図表3で長野県の中古車登録台数の推移をみると、全国同様ほぼ横ばいで推移している。これを車種別構成比でみても、全国同様小型車が低下し軽自動車が上昇している。
  • 軽自動車は、普通車や小型車に比べ燃費が良く税金も安いほか、性能や居住性が向上し、人気が高まっている。特に長野県では、通勤や買い物などで利用する消費者が多く、複数台所有する世帯が多いことから、燃費が良く維持費が安い軽自動車が選ばれやすいと考えられる。また、近年は車の見た目や性能よりも、移動手段としての役割を重視する若者が増加しており、軽自動車で、かつ新車より価格の安い未使用車や中古車を選ぶ傾向がみられる。(詳細は経済月報2019年9月号をご覧ください)

 図表2 長野県の自動車小売業年間商品販売額(2015年)

 

図表3 長野県の中古車登録台数と車種別構成比

 

このページに関するお問い合わせ

産業調査

電話番号:026-224-0501

FAX番号:026-224-6233