「信州ブランドアワード2017」大賞に塩尻ワイナリーフェスタ<2017・12・07>

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最終更新日: 2017年12月7日

長野県のブランドを振興しています

  長野県デザイン振興協会および県の主要経済4団体(県経営者協会、県商工会議所連合会、県中小企業団体中央会、県商工会連合会)、長野県、信州大学、長野大学、松本大学の産学官協調による「信州デザインフォーラム」が主催する「信州ブランドアワード2017」発表・表彰式が11月22日に開催されました。
 公募と推薦でノミネートされた19ブランドから、12のブランドが入選し、その中から、大賞、個別ブランド部門賞、企業・事業ブランド部門賞、地域ブランド部門賞および長野県知事賞が選ばれました。長野経済研究所も選考委員として参加しています。
 今回は、長野県の優れたブランドについてご案内します。

14回を迎えた信州ブランドアワード

 「信州ブランドアワード」は、長野県内の優れたブランドを選考、周知することで、県全体のブランド価値を上げることを目的に2004年に始まり、今回14回を迎えました。
 選考に当たっては、志向性(コンセプト)、表現性(デザイン)、情報伝達性、地域性、継続・発展性の5つの指標を評価基準としています。今回は、入選した12ブランドの中から、総合的に最も評価の高いブランドを「大賞」、個別ブランド部門、企業・事業ブランド部門、地域ブランド部門の3つの各部門賞、そして地域公益性の高いブランドを長野県知事賞として選定しました。

大賞 「塩尻ワイナリーフェスタ」

 塩尻ワインフェスタは、2005年に約1,000名の来場者から始まっています。オリジナルの木曽漆器グラスを片手に、のどかな桔梗ヶ原の葡萄畑に点在するワイナリ―をめぐり、個性豊かなワインを楽しむイベントです。2014年からは開催時期を「秋」から「春」に変更し、自然と食の豊かさを代表するフェスタとしての地位を確立しています。今年は2日間で約5,400名が来場しました。個別の産品ではなく、塩尻全体のブランド化を目指したこの取り組みは、地域の魅力度や認知度のアップに貢献するとともに、地域住民の地域への愛着を深めることにもつながっています。
 5つの指標全てで高い評価を得て、大賞に選定されました

地域ブランド部門賞 「長野えびす講煙火大会」

 「長野えびす講煙火大会」は、1899年に始まり2017年で112回を迎える、長野を代表する風物詩の一つとなっています。煙火師を厳選し、質の高い花火大会を継続することで、全国からファンを集め、専門家の選ぶ冬花火の1位に選ばれたこともあります。
 外国人観光客が増えている近年、アジア圏からも観光客が訪れ、戸倉上山田、白馬、湯田中などの周遊観光のコアともなっていることから、地域ブランド部門賞に選定されました
 

企業・事業ブランド賞 「山翠社」

 株式会社山翠社は、長野市に拠点を構え、古民家を買い取り、その古木を活用した、店舗の設計・施工を行っています。古木の調達から管理、保管、加工を優れた職人の技が支えています。また、顧客である店舗のオーナーとのコミュニケーションを基に積極的に情報発信することで、販売先も広がっています。
 古民家の多い長野県のみならず、その有益な活用ビジネスが全国展開も期待できることから企業・事業ブランドに選定されました。
 

個別ブランド賞 「コサージュシリーズ」

 「コサージュシリーズ」は、千曲市にある株式会社ナカソネリシアンサスが手掛けるトルコギキョウで、16年に「国際フラワー&プランツEXPO」で大賞を受賞しています。「フリル大輪八重咲に特化し、メジャーな主役花にする」をコサージュのコンセプトとして、生産、出荷を行っています。
 このコンセプトを始め、規格、流通などをマネジメントし、ブランド化に成功したことが個別ブランド部門賞として評価されました。
   

長野県知事賞「姨捨の棚田」

 「姨捨の棚田」は、棚田としては全国で初めて国の名勝に指定され、日本の棚田100選にも選ばれています。「田毎の月」で古くから知られる名月スポットで、姨捨伝説に由来する地名で有名です。日本の原風景を残し、歴史的、文化的に貴重な存在となっています。
 「棚田貸します制度」といった農業体験の提供や、加工品の販売など、棚田の保全と都会との交流の場としての存在も大きく、その公益性が県知事賞として評価されました。
  

7つの入選ブランド

 この他入選したブランドは、以下7つになります。
 天然木で作られたスピーカーシステムのブランド「千万音(cimane)」(下諏訪町)。
 東日本旅客鉄道株式会社長野支社の小海線での観光列車「HIGH RAIL 1375」。
 安曇野の特産品となっている株式会社辰巳のニジマスの「円揚げ」(安曇野市)。
 1993年に開館され、須坂市観光の核となっている「豪商の館 田中本家博物館」。
 レーシングカーのブレーキパッドを製造、高シェアを持つ株式会社エンドレスアドバンスの「ENDLESS」(佐久市)。
 1994年に設立、地域密着で良質な公演等を提供する「北野文芸座」(長野市)。
 上田市商工課が商標の管理を行うなど、地域の食のブランドとして定着した「美味だれ焼き鳥」(上田市)。
 

14回の歴史の中で174のブランド選定

 選ばれたブランドは、いずれも当地固有の魅力ある地域資源を基に生み出されたもので、14回の歴史の中で174のブランドが選ばれています。それらは一つ一つが長野県の地域や産業を輝かせる要因であり、後に続くブランドの目標にもなっています。
 過去の受賞デザインにつきましては、長野県デザイン振興協会のホームページをご覧ください。

 

 

 

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