新人の皆さんに第3弾「話し方3つのポイント」<2017・06・06>

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最終更新日: 2017年6月6日

 先月は新人の皆さんに「伝わるプレゼンテーションの方法」というのをお伝えしたところ、参考になったとの感想をいただいた一方で、全ての人がプレゼンテーションまではしていない、上司への報告など適確に行うにはどうしたらいいのか。とのご質問もいただきました。
 確かに、日常においては、短いセンテンスで要点を上司やお客様に伝える必要があります。そこで前回に続いて、日常会話ではどのようにしたら適確に要件を伝えることが出来るのか。3つのポイントを考えてみましょう。

その1.1分程度の話で相手の反応を見ながら 

  大概のことは1分程度あれば説明できます。というより、1回の話としてそれ以上は話さないほうがいいでしょう。そして、テーマは当然1つです。相手の反応を見ながら、臨機応変に内容を変えていくべきです。プレゼンテーションとの大きな違いは、プレゼンテーションが一方通行であるのに対し、日常の会話は言葉のキャッチボールだからです。1つのテーマについて、報告して、指示をもらうなど一区切りをつけてから、次のテーマに移っていく方法で、会話の生産性も向上します。
 因みに、1分間で話せる分量は、文字数にして大体300字ぐらいになります。上司への報告事項などの入り口では、この分量を目安に用意しておくといいでしょう。

その2.笑顔で明るく、その3.結論は先に 

  前回のプレゼンテーションのポイントとして、笑顔で明るく、と書きましたが、話す際には常にこのように心がけることがとても重要です。2つめのポイントは「笑顔で明るく」です。話の内容が素晴らしくても、無表情でボソボソと語ったのでは、伝わるものも伝わりません。
 「笑顔で明るく」ができましたら、次は「歯切れよく」です。かみ砕いて言うなら「分かり易く」、「簡潔に」ということです。結局何が言いたいのかよくわからない話というのは、話が長く、テーマが複数重なり、文脈がバラバラの構造になっていることが多いようです。
 良く言われることですが、「言いたいこと」「結論」を始めに言っていないのです。つまり、3つめのポイントは「結論は先に」です。結論を一つ言ってから、その経緯、理由など付帯状況を説明するという組み立てが必要です。

結論・理由・経緯詳細・付帯情報の順で

  具体的に考えてみましょう。コンサルタントも手掛けるシステム開発会社にて、製造業者へのシステム導入を巡っての一幕をイメージしてください。
 「〇〇課長、課題となっていた△△製作所様へのシステム導入の件ですが、承諾をいただきました」と先ず結論を言います。次いで、この結論が出た理由を説明します。「ネックとなっていたコスト面をコンサルタントチームと連携して低減できたからです」。そして、何故そんなことができたのか経緯を明らかにします。「今まで多量の業務がバラバラに複層していたものを、一つのルートで繋げるという業務管理の提案を行いました。結果としてプログラムの工数を減らすことができ、エンジニアの単価を減らすことができました」。なお、付帯情報がある場合は、最後に報告をします。「今後は、お客様の業務運営のコンサル業務へとつながる見込みです」。
                                                             
  どうでしょうか。普段は無意識に話していることも、良く考えてみると、多分皆さんこのような構造で話をされていると思います。
 会話では、ちょっと意識してみるだけで、だいぶ分かり易い話ができるようになると思います。

 

   ただ、論理的に話せてもあまりに機械的すぎると却って不自然になります。欲を言うと、重要な言葉の前には間を置いたり、抑揚をつけることで報告も説得力が増します。
 基本的な「電話応対やマナー」、あるいは後輩ができた時の「中堅社員やチームリーダーとしての対応」などは、長野経済研究所でも研修事業を行っておりますので、是非ご活用ください。

 


 

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