新人に贈る「伝わるプレゼンテーションの方法」<2017・05・02>

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最終更新日: 2017年5月2日

 

 前回に引き続き、新人の皆さんへのメッセージをお伝えします。今回は「話して伝える方法」です。
 仕事をしていると人前で話すことが多くなり、「いかに自分の訴えたいことを、分かり易く伝えることが出来るのか」がとても大切になります。
 私も仕事柄、比較的多く人前で話をする機会があります。そうした中で、聞き手の感想やアドバイスなどから教えていただいた「伝わるプレゼンテーションの方法」についてお伝えしようと思います。

基本姿勢は笑顔で元気に~心がまえ3つ   

  その1.基本姿勢は、「笑顔で、元気に、聞き手に話しかけるように」です。特に「笑顔」は重要で、聞き手に好感を持っていただけることは勿論、口角を上げることでリラックスもできます。
 その2として、周到な準備は欠かせません。周到に準備して、資料とその内容が完璧なら、アガらずに自然と元気なプレゼンとなります。さらに、資料がなくても話せるぐらいに内容を頭に入れることです。そうなると、準備している時点でワクワクして、話しかけるような熱い説明ができます。
 その3は時間厳守。時間は絶対にオーバーすることはないように心がけたいものです。そのためには資料別に分刻みで時間を書いて管理する方法がお薦めです。予め所要時間も話しておくと、聞き手もそのつもりで聞くので飽きさせません。
 周到な準備と時間厳守は、話すための基本マナーです。

プレゼンは流れが命~ストーリー作り~ 

  準備万端でプレゼンテーションが始まります。この時、始めに何を話すのか、テーマを明らかにして、話すテーマに応じた「モード」に聞き手の頭の中身を切り替えてもらう必要があります。いわゆる「掴みはオーケー」というものです。
 極端な話、地方経済の話だと思って聞いたら、国際政治の話だったということでは、聞き手は「この話はまるでチンプンカンプンだった」という感想を持ってしまうでしょう。
 そして、テーマを明らかにした後には、全体の骨子を説明します。テーマと話の道筋を明らかにすることで、聞き手の頭の中に水路を作ってもらう訳です。そこに水を流すように話すことで、滞りのない「ストーリー」となって聞き手に納得いただけます。逆に繋がりのない内容の羅列では、聞き手はプレゼン中「迷子」になってしまいます。
プレゼンはストーリーが命なのです。

では具体的にどう話すのか

  たとえば、「日本経済の見通しと今後」というテーマで話す場合を考えてみましょう。「今日は『日本経済の見通しと今後』というテーマでお話します。話しの概要は次の3つです。先ず、経済の見通しですが、中長期的に厳しいと予想されます。その推計を確認します。2つ目として、なぜ厳しくなるのか、その理由を分析します。そして、最後に、今後厳しい中でも成長するにはどうしたらいいのか。その対応を考えてみます。これからこの内容で1時間、○○時までお付き合い願います」という感じでしょうか。
 テーマをストーリー立てて、笑顔で、元気に、時間厳守で話すことで、プレゼンは分かり易くなり、話し手の誠意と熱意が聞き手にも伝わります。

上達には「習うより、慣れろ」

  プレゼンが上達するには、なんといっても場数を踏むことです。何事も「習うより、慣れろ」ということです。
 ただ、慣れても、独りよがりでは成長しません。成長のためには、自分のプレゼンを客観的にみることです。人に見てもらうのもいいでしょうし、プレゼン風景をビデオに撮ってみるのもいいでしょう。的を得ない話し振りや、自らの話し方の癖に唖然とすることも多いと思います。
 おかしな点に気付いたら直せばいいのです。とても簡単なことです。
 新人の皆さん、早速、熱い思いを込めたプレゼンテーションを始めてみてはいかがでしょうか。

 

 

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