苦しい時には元気な言葉のキャッチボールを(2008.12.29)
言葉の凄い力
12月23日に行われたボクシングのWBC世界フライ級タイトルマッチでの内藤大助選手と山口真吾選手の試合は、男同士の魂のぶつかり合いといった感じで久しぶりにしびれた。その時の勝者内藤選手の言葉が「頑張れというファンの声に力が湧いた」というものだった。これはよくマラソンなどでも聞かれることで、沿道からの声援は非常な励ましになるそうだ。
言葉の力というものはかくも大きい。人を元気づけることも、凹ますことも簡単にできる。毎日ネガティブな言葉ばかり口にしている人にはあまり幸せそうな人は見かけないが、ポジティブな言葉を繰り返している人は何故か元気一杯で幸せそうだ。そして、そんな社長のいる会社はたいがい業績も順調だ。
元気な言葉をお届けしたい
私事で恐縮だが、そうしたポジティブな言葉で元気を広げたい、というのが常日頃、私が強く念じていることでもある。仕事柄、経済講演などをさせていただくことが多いが、最近は「ひとつ元気の出る話をして欲しい」というリクエストが非常に多くなっている。
私などの地方シンクタンクに勤める者に課せられた責務は、評論家的に真っ暗なマクロ経済を緻密に解説することではなく、地方経済への関与者として「どうしたらいいのか」を語ることだ。だとすれば、台所のちゃぶ台をひっくり返してでもビジネスチャンスを探し、ほんのわずかな可能性でも企業の皆さんに「元気な言葉」で伝えなくてはならない。
そこで、そうした小さな着想を、信念と執念と10分に1回のユーモアを交えてお話しをすると、結構「元気が出た」という嬉しいお言葉をいただくことがある。「その気になった」「やる気がでてきた」というのである。
ニーズが多様化する時代は中小企業が主役の時代
実はちゃぶ台をひっくり返すまでもなく、これだけ人々の好み(ニーズ)が多様化し、暮らし方も多様化している世の中は、中小企業にとってビジネスチャンスに溢れている。それをつかむのは「自社の強み」だ。自社の強みを知っており、それを磨き上げている会社である。そして、多様化した消費者の決まり文句は「隣と同じは絶対に嫌だ」というものだ。要するにニーズがオーダーメード化してきている。こんな面倒な市場に太刀打ちできるのは、中小企業以外にはいない。「自社の強みでつかまえられる小さな市場を探しましょう」を合言葉に「中小企業が主人公の時代がいよいよ始まった」というのがよくさせていただくお話しでもある。
そこで「あー、そーゆうことか」と膝を打って思ってもらえれば、足を前に一歩出そうかなという気持ちになっていただけるようだ。「元気の出る話」に元気な言葉が返ってきて、元気な行動も出てくるのだと思う。いろんな勉強会や研究会、異業種交流会などがあるが、こうした元気な言葉のキャッチボールに期待するところも大きいのだろう。
私も微力ながらも時間の許す限り(なかなか時間がないのが悩みのタネですが)、「元気の出る話」を携えて皆さんのもとに参上つかまつり、応援をさせていただいております。ちなみに最近のテーマは『半歩先行く経済情報~笑う角には福来る~』です。
(2008.12.29)
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